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佐藤輝明、中野拓夢、牧秀悟…今季の規定打席超えルーキーは何人だった? 過去20年で最多はいつ?

 

 今季の阪神は、佐藤輝明中野拓夢というルーキー野手が規定打席に到達。阪神の新人で2人が規定打席に達したのは初(規定「打数」だった1リーグ時代を含めると84年ぶり)の快挙だった。阪神だけでなく今季は新人の活躍が全体的に目立つシーズンだったが、果たして規定打席を超えたルーキーは他に何人いたのだろうか?

今季のセ・リーグは近年まれに見る豊作?


今季、規定打席に到達した阪神の新人・佐藤輝[左]、中野


 2021年シーズンの規定打席到達選手は61人(セ・リーグ:32人、パ・リーグ29人)いる。このうち、今季プロ1年目だった選手は以下の3人。

牧秀悟(DeNA)137試合 523打席487打数
中野拓夢(阪神)135試合 525打席466打数
佐藤輝明(阪神)126試合 455打席425打数

DeNAの新人・牧は規定打席に到達し打率3割もマーク


 先述の中野と佐藤以外では、DeNAの牧が137試合に出場して規定打席を超えたが、それ以外に規定打席到達のルーキーは0人。今季はルーキーの活躍が目立ったものの、規定打席を超えた選手はわずか3人しかいなかった。早々にレギュラーに定着した西武若林楽人は、負傷離脱がなければ規定打席に達していたかもしれないが、やはり1年を通して安定して打席に立つのはそう簡単なことではないのだ。

過去20年でも2人が最多


 今季は規定打席に到達した新人が3人いたが、過去20年で見た場合、これ以上に多かった年はあるのだろうか? 2001年〜2020年までの「規定打席ルーキー」を調べてみた。

●2001年
赤星憲広(阪神)

●2006年
梵英心(広島)

●2007年
渡辺直人(楽天)

●2010年
長野久義(巨人)

●2011年
伊志嶺翔大(ロッテ)

●2012年
川端崇義(オリックス)

●2016年
高山俊(阪神)
茂木栄五郎(楽天)

●2017年
京田陽太(中日)
源田壮亮(西武)

●2019年
近本光司(阪神)

●2020年
小深田大翔(楽天)
※名前が挙がっていないシーズンは新人の規定打席到達者はなし。

01年、新人の阿部は規定打席に6足りず


 過去20年では2016年、2017年の2人が最多。規定打席に達したルーキーが両リーグ共に出なかったシーズンも10度ある。中には阿部慎之助吉田正尚など、後にタイトルを獲得するような優秀なルーキーがいたシーズンもあるが、いずれも規定打席には足りなかった(特に阿部はわずか6打席足りず)。そう考えると、規定打席に達するルーキーが3人も出現した今季は異例、まさに大豊作のシーズンだったと言える。

 ちなみに、過去20年の「規定打席到達ルーキー」のうち、2007年の渡辺、2011年の伊志嶺、2012年の川端、2016年の茂木、2019年の近本、2020年の小深田の6人が新人王を逃している。田中将大村上宗隆平良海馬といった驚異的な成績を残した選手が同じ年にいた不運もあったが、規定打席到達という簡単ではない記録を達成しても、新人王を取ることは難しいのだ。

 今季の規定打席到達のルーキーは3人。これは過去20年で最多の数字だった。今年のドラフトでも1年目から活躍が期待できる選手が何人も指名されたが、果たして来季は何人の新人が規定打席に到達できるのだろうか。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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