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阪神・大山悠輔 主将、四番の重圧と向き合った自負/チームリーダーの1年

 


 大山悠輔にとって新キャプテンとして、さらに四番としての重圧を感じながら、跳ねのけようともがき苦しんだ1年だった。「(新人の佐藤)テルがやりやすいように」ということも頭に入れながら、チームの、打線のバランスを考えながらけん引し続けた。

 打撃の調子が悪いときには、次の打者につなぐ、そして走者がいるときは、次の塁に進めるという努力を惜しまなかった。ときに「四番らしからぬ」と言われるときもあったが、それが“大山悠輔流”の四番の姿であり、キャプテンとしての矜持だった。だが、その強い思いとは裏腹に、5月には背中の張りのため、登録抹消。約3週間の戦線離脱を経験する。さらに復帰しても試練は続く。チームが快進撃をする中、四番としてのマークは厳しく、また、大山自身の調子も一向に上がらない。

 後半戦に入ると打線全体が低調となり、開幕時のような勢いがなくなっていった。それを支えなければいけないはずのチームリーダーが、バットで応えることができず、ヤクルトにじわじわと追い上げられ、最後は悔しい結果に終わった。

 大山自身もスタメンを外れることが多くなり、気が付けば一塁の守備だけという試合も続いた。それでも伝統球団の厳しい目が向けられる四番とキャプテンという重圧に、ひたむきに向き合ってきた自負はある。来季こそは、この試練を乗り越え、飛躍を遂げ、17年ぶりの優勝を手にするつもりだ。

写真=BBM
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