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中日・高橋周平 調子は上向かず不完全燃焼だった10年目/チームリーダーの1年

 


 プロ10年目の今年は長打力を高めるべく、オフに体重10キロ増とパワーアップして臨んだシーズンだった。欲しいのはチームに欠落している本塁打。昨年、初めて打率3割をクリアしたことで挑戦に踏みきった。

 開幕を三番で迎えたが、15試合を過ぎたあたりから昨年の五番に戻った。高橋だけでなく打線全体が空回りしていた。今季第1号は5月11日の阪神戦(甲子園)。37試合目とあまりにも遅い一発だった。その後も調子は上がらず、上向く気配もなかった。逆方向へ当てただけのバッティングが目立ち、どこか故障を抱えているのではないかという声も少なくなかった。

 チャンスでは凡打が目立ち、併殺数21はリーグワースト。「真面目な性格だけに考え過ぎてしまっている。もっと楽に打ってほしい」と与田剛監督はクリーンアップから外し、下位打線に高橋を置いたが、それでも昨年のような当たりは戻ってこなかった。その実力を考えれば5本塁打&39打点はあまりにも寂しい。それは高橋自身が一番感じていることだろう。

 今季チームの唯一のサヨナラ勝ちは10月5日の広島戦(バンテリン)。二死満塁から押し出し四球を選んで決めた。「打って決めたかったですけど……勝ててよかったです」と安堵の表情。久しぶりに見る高橋の心からの笑顔だった。長く苦しいシーズンだった10年目の悔しさは来季必ず晴らすつもりだ。

写真=BBM
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