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藤浪晋太郎、井納翔一、田中広輔…セ・リーグ6球団 背水の陣から「復活」を目指す選手は?

 

今季期待されながらも結果を残すことができなかったが、「来季こそは」心に誓う男たちがいる。崖っぷちからの挑戦。セ・リーグ6球団で背水の陣から「復活」を目指す選手たちをピックアップする。

阪神タイガース



 毎年「今年こそは」という高い期待をされているのが藤浪晋太郎だ。2021年は開幕投手に指名され、先発ローテーションに入り込んだと思った。過去の輝かしい活躍がよみがえるかと思われたが、今一つの結果に。21試合(6先発)の登板で3勝3敗4ホールド、防御率5.21。制球力が定まっているときは手が付けられないほどの投球を見せるが、一度崩れると……という問題点が残った。オフには巨人の大エース・菅野智之の自主トレに志願して参加する。もう一度、あの輝きを取り戻せるか。大いに期待したいところだ。

読売ジャイアンツ


巨人・井納翔一


 2020年のオフにDeNAからFAで加入し、原辰徳監督も先発ローテーションの一角として「年間150イニング」と期待をかけていたが、21年は移籍後初登板となった3月31日の中日戦(バンテリン)で2回途中4失点KOされると、長期間にわたる二軍生活を送ることに。その後、一軍では中継ぎのみの登板でシーズントータルでもわずか5試合登板、自身初のシーズン0勝(1敗)、防御率14.40と自己ワーストの数字が並ぶほど苦しんだ。22年は2年契約の2年目。「チーム内の信頼を勝ち取れるように」と巻き返しを誓う。

東京ヤクルトスワローズ



 2019年にドラフト2位で入団した中山翔太は、危機感を持って新シーズンに臨まなければならないだろう。21年は9試合に出場したが、わずか1安打。キャリアで初めて、一軍で本塁打なしに終わった。ファームでも95試合に出場して打率.237、4本塁打と持ち味である長打力を生かすことができなかった。外野は塩見泰隆青木宣親サンタナと好打者が並んでいるだけに、割って入ることは簡単ではない。だが、プロ4年目を迎える22年、結果を求められるシーズンになる。打撃に加えて守備、走塁も磨いて、持ち味以外の部分もアピールしていきたい。

広島東洋カープ



 広島では、2022年に33歳となる田中広輔だ。16〜18年のリーグ3連覇をリードオフマンとしてけん引した男も、19年に右ヒザ半月板を痛めてからは成績が降下、21年は高卒3年目の小園海斗に完全に遊撃のポジションを奪われた。自身最少の81試合出場にとどまり、打率.206、2本塁打、8打点の成績。「これまでの野球人生で、体が元気でこんなに苦しいことはなかった」というシーズンとなった。小園は規定打席に達し、リーグ8位の打率.298。ここから定位置を奪回するのは簡単なことではなく、林晃汰がレギュラーとなった三塁手も含めての挑戦となるが、「(22年は)皆さんをいい意味で裏切りたい」と巻き返しに意欲を燃やしている。

中日ドラゴンズ


中日・平田良介


 プロ16年目で迎えた今季は右翼のレギュラーを白紙にされ、春季キャンプから競争の中にいた。かつては四番も務めた主砲。首脳陣にすれば、もう一度、復活してほしいという願いがあっただろう。必死のアピールで開幕は五番スタメンの座を勝ち取った。しかし極度の打撃不振で、わずか開幕1カ月で二軍降格。その後も鳴かず飛ばす。7月には異型狭心症と診断されて深夜に救急搬送されるなど、今季は心技体のすべてでどん底だった。契約更改では年俸1億8000万円から減額制限を超える約83%ダウンの3000万円でサイン(金額は推定)。33歳という年齢を考えても、崖っぷちまで追い詰められた感は否めない。それでも「打撃に問題はない。やれる自信はある」と平田。本来の調子を取り戻し、来季は再びの存在感を見せつけたい。

横浜DeNAベイスターズ



 2019年に7勝を挙げルーキーながら先発ローテでフル回転した上茶谷大河だったが、ここ2年は数字を残せていない。勝ち星は7→2→1、防御率は3.96→4.12→7.15と悪化。2021年は入団以来最少となる8試合の登板に終わった。ケガもあったが、結果を求めるあまりフォームが迷走した時期もあった。復活を期する2022年には「相当な覚悟を持って挑まないといけない」と決意を新たに、大学時代のフォームに戻すことを決断。勝負の4年目、ルーキーイヤーを超える存在感を示したい。

写真=BBM
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