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ロッテ全球団社員共通の思い──『ブランドブック』で夢紡ぐ【2】

 

今年8月に球団社員のほか、監督、コーチ、選手に配布されたブランドブック


 球団の悲願──。それが優勝だ。共通認識を持ち、全社員の思いをさらに一つにするべく今年8月に社員に加えて一、二軍の監督、コーチ、そして選手に配布された『ブランドブック』。各職の思いが綴られている中で、何度も出てくるのは“勝利”であり“優勝”の文字だ。熱く強い思いは、グラウンド外でも同じこと。

 ブランドブックに記載されている職員同士の対談の言葉が物語る。

「勝利のメンタリティーは、試合に出るメンバーでなくても、どの業務に携わっている方にも共通すると思います。もっともっとできる。もっと先に行けるという意識を常に持っていたい」(戦略企画部職員)

「すごく強く思っているのは『常にプロフェッショナル』です。僕たちは何のために仕事をしているのか、目的を持っているのがプロだと思います。プロ野球選手は野球をするプロ。僕らは、プロ野球選手が輝ける場所を用意するプロ。そこに僕はこだわりを持ち続けたい」(法人営業部職員)

 こうした職員同士の対談や、井口資仁監督や選手の言葉も記される『ブランドブック』には、球団の1つにするものにほかならない。

「今年は千葉ロッテマリーンズ理念、ビジョンを掲げているが、これらを“自分事化”することが一番難しいと思っている。ブランドブックを作った際に唯一お願いしたのが、家族に見せたいと思うようなものを作ってほしいということ。みんなの言葉がスッと入っていて、同時に子どもたちに自慢したくなるようなもので、自分事化して自覚を持ってもらうことが目的でした。製作は最初の一歩であって、これから全員が“自分事”にして、千葉ロッテマリーンズで共有していきたいと思っています」

 河合オーナー代行兼球団社長が言うように『ブランドブック』は最初の一歩。球団理念の根幹に『Vision2025 新たな常勝軍団に』とあるように、目指すのは2025年までに常勝軍になること。昨季、今季と2年連続でリーグ2位。惜しくも頂点には届かなかったが、『勝利へ挑戦』するナインが、『結束』し、ファンを『熱狂』させたのは間違いない。それでも、まだ道半ば。真の常勝軍になるには「絶えず優勝争いをすることです」(河合オーナー代行兼球団社長)。

今季から主将に就任した中村奨吾


 着々と歩みを進める。今年8月。今季から主将に就任した中村奨吾に『チームの在るべき姿』『目指す理想のチーム』を問うと、次のように返ってきた。

「僕らは『勝つチーム』になるのが一番の目標。これは試合をしての結果ですが、『勝てるチームになる』は試合前でも言えることだと思うんです。勝つための準備、勝つための姿勢。そういう部分も高めて『勝つチーム』になっていきたい」

 いざ、常勝軍へ。選手は当然、球団が一体となって突き進む勝利。球団が“チーム”となって目指すのは、そんな勝利を積み重ねた先にある優勝の二文字だ。だからファンを熱狂させられる。

 束になって戦うチームスポーツの醍醐味は、球団全体で──。全社員の夢を全員で叶える取り組みが、熱き幕張の地で始まっている。

写真=BBM
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