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ソフトバンク・中村晃 打撃職人の魂を受け継ぎ来季の巻き返しへ/チームリーダーの1年

 


 本来の能力の高さ、非凡な打撃センスは知られているところなだけに、物足りなさを感じずにはいられない。選手会長として迎えた2年目のシーズン。中村晃は大きなケガなく1年を終えたものの、打率は.245と、100試合以上に出場した年では自己最低の成績となった。

 開幕からなかなか波に乗ることができなかった。本拠地・PayPayドームでの開幕カード3連戦では快音が聞かれず。4試合目のオリックス戦(京セラドーム)で今季初ヒットからの猛打賞、翌日も長打(左翼への二塁打)が出たことでこのまま上がっていくかと思われたが、その後3試合、またも当たりは止まった。

 月間成績で3割を超えたのは5月のみ(.333)。悪いときでも自らの引き出しで流れを変えられるのが背番号7の魅力の一つだが、1年通じて状態が上がらなかった今季、本人が感じた悔しさは計り知れない。

 それでも、ここぞの場面での集中力はさすがで、打点は柳田悠岐栗原陵矢に次ぐチーム3位の56。打順も二番、三番、五番、六番、七番、八番と「どこでも便利に使えるというのが、僕の強み」という言葉どおりの“何でも屋ぶり”を見せた。そして、何と言っても出塁率だ。打つほうでは苦しんだものの持ち前の粘りで、今季も.344をマークしている。

 自主トレもともにした師と慕う長谷川勇也が、今季限りで現役を退いた。打撃職人の魂を受け継ぐ者としては、来季の巻き返しは必至だ。

写真=BBM
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