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ロッテ・小島和哉 熱い思いにナインが奮起。周囲に影響を与える存在に/エースの1年

 


 2019年にドラフト3位で入団し、即戦力の期待に応えるように新人年から先発マウンドで腕を振ってきたが、試合序盤に失点を喫するほか、中盤以降につかまるケースも多々あった。そんな男が昨季は一皮むけた。前半戦は5勝3敗も、大車輪の働きを見せたのが後半戦、それも優勝を争う大事なシーズン終盤だ。

 9月11日の楽天戦(ZOZOマリン)でプロ完投を飾ると、同19日の日本ハム戦(札幌ドーム)で初完封。10月3日の楽天戦(楽天生命パーク)でも2度目の完封と、安定感が際立った。帽子のツバ裏には『強気に攻めろ!』と書き込んだ左腕はリリース時に声を張り上げ、気迫を前面に先発陣をけん引した。

 信頼を勝ち取れば、託されるのは大事な試合のマウンドだ。ただ、そこで1球の怖さを知る……。10月12日、優勝を争うオリックスとの3連戦のカード初戦の先発マウンドへ。7回まで無失点も、2点リードの8回二死一塁から投じた直球が甘く入る──。宗佑磨に仕留められ、同点の2ランを被弾した。「自分が抑えていれば勝てた」……。2対2の引き分けに終わり、試合後には涙した。

 そんな思いに胸を打たれたナインは翌日から奮闘する。2戦目の石川歩、3戦目の佐々木朗希の両先発が好投して連勝を飾ったが、ともに口にしたのは背番号43の思いだ。周囲に影響を与えるのがエース。小島和哉の2021年は、そんな存在になりつつあるシーズンだった。

写真=BBM
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