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中日・大野雄大 負け越しも底力は発揮。今年こそ優勝へ導く投球を/エースの1年

 


 昨年は22試合に登板して7勝11敗、防御率2.95。10完投で沢村賞を受賞した2020年の20試合で11勝6敗、防御率1.82の成績に比べれば見劣りはする。2度の登録抹消もあった。何より4つの負け越しは言い訳もできない。しかしもう少し打線の援護さえあれば、勝敗の数字は逆転していたかもしれない。22試合中、クオリティースタートを16試合で達成している。規定投球回数にも達し、防御率も2点台でリーグ3位の成績。決して悪い数字ではない。

 沢村賞投手でありながら開幕投手を福谷浩司に譲り、巨人との本拠地開幕戦で21年初登板。7回2失点ながら勝敗はつかず、21年初勝利は2敗を喫したあとの4月27日の阪神戦(バンテリン)で5度目の登板。すでに開幕から1カ月が過ぎ、序盤でチームに勢いをつけられなかった責任は感じていただろう。20年の初勝利は7試合目、21年もまた同じ過ちをしたからだ。

 東京オリンピックでチームから唯一の出場を果たし、後半戦は3連勝も決めたが、先取点を許すシーンが目立ち、どこか疲れていたように見えたのも事実。チームも低迷する中、やや空回りした感は否めない。それでも何とか試合をつくったのは、さすがエースの底力だった。「このチームで何とか優勝したい」とFA残留を決めたのは一昨年終盤のこと。昨年はその思いを果たせなかったが、今年こそは必ずと燃えている。

写真=BBM
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