週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

根尾昂、直江大輔、野間峻祥…セ・リーグ6球団 今季こそ「大ブレーク」を期待したい選手は?

 

首脳陣、ファンから期待をかけられながら、なかなか殻を打ち破れない男たちがいる。潜在能力は十分。それが花開けばチームにとって大きな力となる。セ・リーグ6球団の今季こそ大ブレークが望まれる選手をピックアップする。

中日ドラゴンズ



 プロ3年目の昨年は「八番・レフト」でついに開幕スタメンの座を手に入れた根尾昂。序盤はスタメンに名を連ね、5月にはプロ初本塁打を満塁弾で飾る活躍を見せたが、徐々に失速して後半戦は二軍が主戦場となった。同期の藤原恭大(ロッテ)や小園海斗(広島)の活躍に歯がゆい思いを抱いているのは根尾自身だろう。チームは新しく立浪和義監督が就任。根尾には「今季は外野一本での起用」を通達した。ショートへのこだわりは強いが、打たないことには始まらない。監督の交代を機にチャンスをものにしたい。外野のレギュラーを勝ち取り、今季こそ非凡な打撃センスを見せつける。

東京ヤクルトスワローズ



 プロ4年目の2020年、中継ぎとして30試合に登板し、ブレークの兆しを見せた寺島成輝。しかし、21年は開幕2戦目に中継ぎで登板するも結果を残せず、二軍降格。再び一軍のマウンドに上がることはなかった。チームが6年ぶりのリーグ制覇、20年ぶりの日本一を達成したなかで、悔しいシーズンを過ごした。将来のエース候補として履正社高からドラフト1位で入団するも、5年間でわずか通算1勝。プロ6年目の今季は勝負の年となる。春季キャンプからアピールをし、チャンスをつかみたい。

阪神タイガース



 1年目の昨季はファームでは10勝1敗という数字を残し、ウエスタン・リーグの最優秀防御率、最多勝利投手賞、勝率第一位投手賞を獲得しリーグ優秀選手賞にも輝いた村上頌樹。しかし一軍では2試合に先発し、5回1/3で自責点10の0勝1敗、防御率16.88と結果を残せなかった。だが、この2度の経験が2022年に生かされるはずだ。「真っすぐのボールの強さが必要」とオフは直球に磨きをかけている。目標は開幕先発ローテーション入り。抜群のコントロールが持ち味だけに、強い直球と精度の高い変化球でブレークする可能性は十分。先発だけでなく勝ちパターンの中継ぎとして飛躍する期待もある。

読売ジャイアンツ



 高卒2年目の2020年に一軍デビューを飾って以来、先発ローテーション定着が待望される直江大輔に注目だ。デビュー年は3試合に先発登板。いずれも5回持たずの投球となったが、大きな可能性を感じさせた。昨季は腰の椎間板ヘルニア手術を受けていたため、育成契約でのスタートとなったものの、6月に支配下復帰を勝ち取る。一軍復帰登板ではリリーフで3イニングを投げてプロ初セーブを挙げ試運転を完了。以降、3度の先発登板は、初勝利に結びつけることはできなかったが、昨季とは異なり、万全の状態でキャンプを迎えられる今季は意識も違う。「一軍で投げるためではなく、一軍で勝つこと」を念頭にトレーニングに励む4年目右腕のパフォーマンスに期待したい。

広島東洋カープ


広島・野間峻祥


 8年目のシーズンを前に与えられた新たなポジション。野手主将に就任した野間峻祥に求められるのは“進化”だ。自身初めて規定打席に到達して打率.286をマークした2018年シーズン以降、レギュラーを期待されながら定着することができなかった。ただ、それも本来の力を発揮できていないだけ。12球団屈指の俊足に、強肩を生かした守備など、身体能力や潜在能力の高さは他者も認めるところで、あとは本人次第というところも否めない。佐々岡真司監督も「何とか自覚と責任を持たせるため」と、野手主将に指名した。チームは鈴木誠也のMLB挑戦により、攻撃の軸を失う可能性が高い。鈴木誠と公私で仲の良い野間が“俺が代わってチームを引っ張る”くらいの男気を見せれば、全体の士気もさらに上がっていく。

横浜DeNAベイスターズ



 昨季、楠本泰史は代打を中心に一軍でチャンスを与えられ、76試合で打率.254、2本塁打、18打点といずれもキャリアハイの“プチブレーク”と呼べる数字を残した。特に代打で打率.295、2本塁打、10打点と勝負強さが光った。とはいえ、彼の持っている打撃技術と照らし合わせれば、まだ物足りない。2018年ドラフト8位入団ながら打撃センスには定評があり、楠本の本格的なブレークは打線にさらなる厚みをもたらす。目指すは、同じ下位指名ながら首位打者にまで登り詰めた宮崎敏郎(6位指名)や佐野恵太(同9位)が歩んだ‟成り上がり“の道だ。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング