週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

バレラ、ゲレーロ、ギッテンス…パ・リーグ6球団 期待の新外国人選手の「成績予想」は?

 

2022シーズンに向けて、各球団は新しい助っ人選手を獲得している。優勝するためには外国人選手の力は必要不可欠。彼らの働きがペナントの行方を左右するのは間違いない。パ・リーグ6球団で期待の新外国人選手を一人取り上げ、どれくらいの成績を残すか予想する。

オリックス・バファローズ



 スイッチヒッターかつ内外野を守れるユーティリティーとあって、新助っ人のブレイビック・バレラ内野手の出場チャンスは多くありそうだが、外野は吉田正尚杉本裕太郎福田周平に一塁との併用でT-岡田もいる。三塁には宗佑磨がおり、二塁にも安達了一太田椋、新人・野口智哉らライバルは多数。ラベロも残留し、外国人枠を勝ち取る必要もあることを踏まえれば、やはりバットで好成績を残すことは出場への絶対条件だ。モヤ、ジョーンズが退団しただけに長打力が求められるが、タイプ的には中距離打者。3割に迫る打率に60近い打点を稼げば御の字だ。日本人投手へのアジャストなど未知数な部分は多くあるが、勝負強さを見せれば、昨季のジョーンズのように“代打の切り札”としても期待したいところ。

千葉ロッテマリーンズ



 2メートル超の長身から最速167キロを計測する大型右腕のタイロン・ゲレーロ投手。メジャー時代と同様に救援起用は確実で、勝ち継投入りにも期待がかかる。2018年からメジャー2シーズン連続で50試合以上に登板した実績もあるだけに、連投可能なタフさも魅力。50試合登板以上で40近いホールドを記録できれば、国吉佑樹佐々木千隼益田直也の勝ち継投はさらに盤石に。唐川侑己もいるだけに、助っ人右腕が加われば、仮に先発が早期降板しても、ブルペンで勝機を見い出せる。不安材料はメジャー通算106イニングで67四球の制球面。日本のマウンドやストライクゾーン、さらに巧みにファウルで粘る日本人打者に対応できるかがポイントになりそうだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 12球団ワーストの1085残塁を記録した昨シーズン。2人の助っ人が機能しなかったことが大きく影響した。今季からは新たにホセ・マルモレホス選手、クリス・ギッテンス内野手が加わる。特に注目されるのが右の大砲・ギッテンスだ。2021年にヤンキースでメジャー・デビューを果たすと、16試合に出場して4安打、1本塁打、5打点、打率.111と試練を味わった。それでもマイナーでは47試合で47安打、15本塁打、47打点、打率.305と存在感を発揮。チームの右打者では浅村栄斗にマークが集中しているため、30本塁打以上で打線の厚みをもたらし、得点力を上げることが期待されている。

福岡ソフトバンクホークス



 ここ数年、レギュラー不在の二遊間。日本人選手だけでも激しいポジション争いになっているが、今季は新助っ人のフレディ・ガルビス内野手が加わる。本職は遊撃手だが、内野ならどこでも守れるユーティリティー。チーム状況に応じたフレキシブルな起用に対応できれば、便利屋として活躍してくれそうだ。そのためには、打つほうでの貢献も必要。メジャー実働10年で通算109本塁打と決してホームランバッターとは言えないながらも、外国人特有のパンチ力で長打を量産してほしいところ。残留濃厚のY.グラシアル、A.デスパイネとクリーンアップを争うくらいに快音を聞かせ、1年目から打率3割、30本塁打を記録してくれたら頼もしい限りだ。

北海道日本ハムファイターズ



 先発ローテーション入りを期待される新外国人が、年俸2億4000万(金額は推定)で単年契約を結んだ前ツインズの右腕、ジョン・ガント投手だ。MLB通算成績は173試合に登板し24勝26敗3セーブ、防御率3.89。2021年もカージナルス、ツインズで計39試合に登板し5勝を挙げている。クセのないフォームからツーシームを軸に、チェンジアップ、シンカー、カーブと多彩な変化球を繰り出す。映像を見た新庄剛志監督も「印象に残ったのは、やっぱりシンカーかな。チェンジアップもすごい、というか面白い動きをするね。先発ローテに入ってかなりの力発揮してくれるんじゃないか」とコメント。高額年俸からしても先発の一角として20試合以上に登板し8勝は挙げてほしいところだ。

埼玉西武ライオンズ



 昨季外国人選手は5人在籍したが、全選手が退団。総入れ替えで2022シーズンに挑むが、ここまで4人の新外国人を獲得している。リリーフのボー・タカハシ投手、内外野を守れるジャンセン・ウィティ内野手、強打のブライアン・オグレディ外野手。そして、最も期待が大きいのは先発左腕のディートリック・エンス投手だろう。昨季、チームの左腕の勝利は計2勝。先発左腕不足が顕著になっているが、その穴を埋めてくれる存在だ。メジャー通算11試合で2勝0敗2セーブ、防御率3.42だが、渡辺久信GMは「球も強くストライクゾーンで勝負できるので、左の先発投手としてローテーション入りを期待しています。人間的にも優れていて、日本で成功してやるんだ、という強い意気込みを感じました」とコメント。2ケタ勝利を達成してくれれば、チームも浮上する。

写真=Getty Images
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング