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田中将大、吉田正尚、柳田悠岐…パ・リーグ6球団「チーム最高年俸選手」の今季のターゲットは?

 

中心とならなければいけない存在だ。チームで最もお金を稼いでいる男たち。その自覚を胸に、誰もが納得する成績を残し、優勝を奪いにいく。パ・リーグ6球団の「チーム最高年俸選手」。彼らが狙うターゲットとは?
※金額は推定

東北楽天ゴールデンイーグルス



 8年ぶりに古巣復帰を果たした昨季の成績は4勝9敗、防御率3.01。投球内容としては先発の役割を十分に全うしたが、どうしても白星がついてこなかった。オフには契約見直し条項を行使してメジャー移籍の可能性もあったが、12月3日にチーム残留を発表。同30日に契約更改交渉を行い、現状維持の年俸9億円でサインした。金額に見合うだけの活躍ができていないことは本人が一番感じている。「一番高いところまでみんなで行けるように頑張りたい」と、不退転の決意を語っている。

オリックス・バファローズ



 山本由伸らが未更改だが、現状のチームトップは打率.339で2年連続首位打者を獲得した吉田正尚の4億円だ。豪打と巧打を併せ持つ好打者の座右の銘は“頂”。その意味はトップを取ることではなく「頂点を目指すこと」。過程を大事にするからこそ、目標は「すべてのタイトル争いに加わること」だ。昨季は2度の故障離脱もあって本塁打は21、打点は72にとどまった。一時は三冠王も現実味が帯びていただけに、満足の成績ではないはず。3年連続の首位打者に加えて、30本塁打&100打点以上の成績で“令和初の三冠王”も狙える実力者は、頂を常に目指し続けていく。

千葉ロッテマリーンズ



 38セーブを挙げて8年ぶりに最多セーブのタイトルを奪還した昨季。守護神・益田直也が現状維持の2億円で、なおチームトップだ。昨季は9回打ち切りのルールもあり、セーブだけでなく、日本記録の18引き分けを含む登板67試合はすべて完了を記録。9回のマウンドに立ち続けた男の思いは、チームが勝つことであり、負けないこと。リードを守るため失点を許さない。2年連続の30セーブ以上は当然、昨季は6を数えた敗戦もゼロにしたい。チームの勝敗を託される右腕だけに、防御率うんぬんよりも敗戦数をなくすこと。今季も絶対的な守護神となるために、勝利を手繰り寄せる。

福岡ソフトバンクホークス



 今オフの契約更改で1000万円アップ。NPB日本人野手の歴代最高年俸6億2000万円(プラス出来高払い)となった柳田悠岐は、「もちろん責任はあると思っている」と自らの置かれた立場について語った。今季から「キャプテン」という肩書も背負う。入団当初から打撃指導をしてくれていた藤本博史監督直々のお願いに渋々引き受けた形だがやると決めた以上は「真面目に、一生懸命に」。プレーだけでなく、さまざまな部分で先頭に立ってチームを引っ張っていく。その上で「誰が見ても『すげーな』という数字を残したい」。具体的な数字としては「40本塁打」も目標に掲げた。そして、そんな新キャプテンと、キャプテンに信頼を置く新指揮官の下、生まれ変わったチームは、これまで以上に貪欲に勝利を追い求める。

北海道日本ハムファイターズ



 2022年のチーム最高年俸選手は1億9500万円から6000万円増の2億5500万円で契約更改した近藤健介だ。昨季は打率.298で規定打席に到達したシーズンでは初めて3割を切る悔しいシーズンとなったが、自己最多の11本塁打を放ち、打率、本塁打、打点(69打点)のチーム三冠。DH部門のベストナインにも輝いた。それでも、球界随一のバットコントロールを誇る安打製造機の目座す高みはもっと先にある。「個人的には3割2分、20本、100打点を目標にしたい」。20年には打率.340をマークしながらも逃した首位打者へのこだわりも持ち続けている。チームリーダーが首位打者争いに参戦できれば、Bクラスからの脱却、さらには優勝争いも見えてくるだろう。

埼玉西武ライオンズ



 2020年、史上3人目の“無敗のセーブ王”に輝いた増田達至。同年オフ、国内FA権を行使した上で年俸変動制の4年契約を結んだ。気持ちを新たに迎えた22年。だが、序盤から下半身のコンディション不良もあり、セーブ失敗が続いて5月上旬に二軍調整に。その間、平良海馬にクローザーの座を奪われた。後半戦はセットアッパーを務めたが、結局21年は33試合の登板で防御率4.99。それでも年俸は現状維持でチームトップの3億円。22年にやり返さなければいけないことは自らが一番よく分かっている。おそらく、求められる役割はセットアッパーだろう。しかし、クローザーへの思いは強い。まずは任されたポジションで結果を残し、いつの日かクローザーに返り咲く。

写真=BBM
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