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上林誠知、山口航輝、五十幡亮汰…パ・リーグ6球団 「スタメン入り」が期待される野手は?

 

まもなくキャンプが始まるが開幕に向けて注目されるのが、どの選手がレギュラーをつかんでスタメン入りを果たすか、だ。特に徐々に力をつけてきた若手や近年ケガなどで力を発揮できなかった中堅などが台頭すればチームにとって大きな力になる。パ・リーグ6球団の「スタメン入り」が期待される野手を見ていこう。

福岡ソフトバンクホークス



 藤本博史監督は、左翼=栗原陵矢、右翼=柳田悠岐のレギュラーを明言。残る外野の枠は中堅1つとなった。狭き門に向けては若手選手も多くレギュラー獲りに名乗りを挙げるが、復活を期待される1人が上林誠知だ。2017年に134試合、18年には全143試合に出場(このときは右翼がメーン)。22本塁打、13盗塁という成績も収め、レギュラーをつかんだかに思われた矢先、19年序盤の死球による右手骨折が上林を狂わせた。昨季まで3シーズンで出場試合数は減るばかり。今季に向けては「大きく変わらなければいけない。笑ってオフを過ごせるように」と、自らの打撃と向き合ってオフシーズンを過ごしてきた。藤本監督からは「自分の長所を消すなと言われている」。鋭い打球を外野、スタンドに飛ばす上林の姿を、ファンも待っている。

オリックス・バファローズ



 プロ3年目の昨季、キャンプから順調にアピールを重ねて「二番・二塁」で開幕スタメンを手に。2019年ドライチ・太田椋の飛躍が期待されたが、打撃不振に陥って一軍定着はならなかった。だが、ファームで「大きく綺麗な軌道を意識したスイングで、振り幅を短く、インパクトを強く」と振り込むと徐々に復調。日本シリーズ第5戦でスタメン起用されると同点の7回一死二塁で勝ち越し適時三塁打を放ってみせた。本塁打を放つパンチ力だけでなく、逆方向にも鋭く飛ばすなど秘めるポテンシャルは確か。二塁はベテラン・安達了一がいるが、ポジション奪取の好機は十分。まずは2年連続の開幕スタメンを勝ち取り、今季こそ定位置をつかみ取れるか。

千葉ロッテマリーンズ



 飛躍の気配は十分だ。高卒3年目の昨季はオープン戦で四番に抜てきされ、「五番・DH」で開幕スタメン。一軍でデビューを飾った。プロ初本塁打も記録し、右翼へも一発を放つなど、広角に打ち分ける和製大砲の誕生の期待がふくらんだ。だが、二軍落ちも経験するなど一軍定着とはならず。それでも、クライマックスシリーズ(CS)前には強化指定選手としてバットを振り込み、迎えた楽天とのCSファーストステージで右翼席に本塁打。シーズン9本塁打+ポストシーズン1本塁打の計10本塁打を放ち、4年目の今季に寄せられる期待は大きくなるばかり。登録は外野ながら一塁守備も磨くなど、出場機会を虎視眈々とうかがう今年22歳の若武者が中軸を張れば、得点力が向上するのは間違いない。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・山崎剛


 昨季、「一番・遊撃」に定着したのはシーズン終盤の9月以降だった。今季こそは開幕からスタメンの座をつかみ、シーズン通しての活躍を目指す。俊足巧打の左打者で、守備でも軽快なフットワークを見せて広い守備範囲を誇る。規定打席未満ながら、得点圏打率.361はチームトップの数字だった。10月には先頭打者弾を含む3本塁打をマークするなど意外性も併せ持つ。トップバッターとしては日本ハムから新たに加わった西川遥輝、遊撃では小深田大翔が最大のライバルとなるが、いずれも安々と譲るつもりはない。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・五十幡亮汰


 西川遥輝、大田泰示ら主力の移籍によって外野のレギュラー争いが激しくなる今季は、若手にとってスタメン奪取のチャンスだ。万波中正今川優馬ら長打力が魅力の主砲候補がひしめく外野勢の中で、ブレークが期待されるのが2年目の五十幡亮汰。新庄剛志監督の「一番足の速い選手を四番」構想によって俄然注目を集めている。ルーキーイヤーの昨季は球界随一の快足を披露し、27試合出場ながら9盗塁。球際に強い守備力と非凡な打撃センスも披露し新人ながら中堅スタメンに抜てきされたものの、6月には左ハムストリングス肉離れにより戦線離脱した。故障なくシーズン通して一軍に定着できれば、攻守において新庄野球に欠かせない戦力となるだろう。

埼玉西武ライオンズ



 1年目の昨季、プロ初安打を本塁打で飾ったブランドン。一軍では32試合に出場して打率.247、3本塁打、8打点をマークした。二軍では66試合で打率.273、10本塁打、30打点。2年目の飛躍が期待されている。キャンプもA班スタートが決定。「いよいよ始まるな、という気持ちです。昨年もA班でのキャンプインを経験させていただきましたが、今年も特別に意識し過ぎることなく、スタートから自分の良さを出していけたらと思います。特にバッティングをアピールしたいです」と意気込む。守備位置である一塁には山川穂高、三塁には中村剛也が控え、越えるべき壁は高いがスタメン奪取へバットを振り込むだけだ。

写真=BBM
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