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中田翔、木浪聖也、森敬斗…セ・リーグ6球団 「スタメン入り」が期待される野手は?

 

まもなくキャンプが始まるが開幕に向けて注目されるのが、どの選手がレギュラーをつかんでスタメン入りを果たすか、だ。特に徐々に力をつけてきた若手や近年ケガなどで力を発揮できなかった中堅などが台頭すればチームにとって大きな力になる。セ・リーグ6球団の「スタメン入り」が期待される野手を見ていこう。

読売ジャイアンツ



 本来であればがっちりとスタメンを確保していなければならない。昨季途中に電撃移籍で加入した中田翔だ。実績については説明不要だろう。長く日本ハムの顔として四番に座り、巨人移籍後も含めて通算264本塁打、957打点。何より5度のシーズン100打点と勝負強さを兼ね備える。だが、昨季は移籍後も状態が上がらず二度の二軍落ちを経験した。背水の陣で迎える今季に向け、オフは徹底的に体をつくり直して復活への手応えをつかんでいる。一塁は中島宏之やZ.ウィーラーなどライバルがひしめく激戦区だが、本来の姿を取り戻せばスタメンの最右翼はこの男。チームにとっても何よりの「補強」になるはずだ。

阪神タイガース



 レギュラーはセンターの近本光司だけと矢野耀大監督は明言し、そのほかのポジションで競争を促している。優勝するためには競争をあおり、チーム力をさらに高めていく。この機会にもう一度スタメンを取り戻したいのは木浪聖也だろう。1年前は遊撃手のレギュラー1番手と見られており、開幕戦はスタメン出場していた。しかし、終わっていれば新人の中野拓夢にその座を奪われた。92試合に出場し、遊撃手以外の二塁、三塁の守備でのスタメンも合わせると26試合のみに終わった。「納得いかないシーズンだった。これからが大事になってくる」と今季もう一度、遊撃のポジションでスタメンをつかみ取るつもりだ。

東京ヤクルトスワローズ



 No.1のショートになるため、競争を勝ち抜く。ルーキーイヤーの昨季、開幕一軍入りをつかんだ元山飛優は2戦目に途中出場ながらプロ初出場。初安打を記録すると、勢いそのままに初本塁打も放った。ショートでも安定した守備を披露し、97試合に出場し打率.255、3本塁打、17打点。ただ、定位置を確立するまでには至らなかった。日本シリーズでは、西浦直亨が全6試合ショートで出場。日本一の喜びとともに、悔しさも味わった。目標の「世界一のショート」になるために、まずは「チーム一」のショートを勝ち取る。春季キャンプでアピールが実れば、一気に開幕スタメンも期待できる。

広島東洋カープ



 長くレギュラー不在のホットコーナーに、林晃汰がドシンと座ってくれそうだ。プロ3年目の昨季、新型コロナがチームを襲う中、代替選手として一軍昇格。そのチャンスで堂々たるバッティングを見せた。6月の月間打率は.344。その勝負強さゆえに、鈴木誠也不在の際に四番を任されることもあった。そのまま出場試合数を増やし、9月には球団歴代2位タイとなる8打数連続安打も。何より、“一軍実質1年目”ながら2ケタ本塁打が、林のすごさを物語っている。今季に向けては、一塁を本職とする新外国人・マクブルームの獲得もあって、坂倉将吾が昨秋から三塁に挑戦しているチーム事情もある。ただ、林としては昨季の飛躍の兆しを今季にもしっかりつなげていきたい。持ち前のパワーあふれるスイングで、定位置を不動のものとする。

中日ドラゴンズ



 2018年は自己最多となる138試合に出場したが、翌19年から95試合、55試合、そして昨年は21試合と出番はどんどん減少している。極度の不振で当たり前だったスタメンの座が年を追うごとに厳しくなっているのは仕方のないことだろう。だからこそプロ17年目、3月で34歳を迎える今シーズンに選手生命をかけている。昨夏は異型狭心症と大きく体調を崩したが、平田の言葉を借りれば「98パーセントくらいの状態」と問題はない。一大事を経験したからこそ感じたこと、気づいたことも大きい。自主トレではヨガを取り入れ、入手困難なアオダモのバットもゲット。「もう一度、レギュラーを勝ち取りたい」と右翼のポジション獲りに燃えている。

横浜DeNAベイスターズ



 昨季、遊撃での出場は大和が最多で80試合、柴田竜拓が40試合。そして、これに続くのが森敬斗の32試合だ。柴田のケガもあり7月以降はスタメンの機会も増え、持ち味である俊足、強肩で攻守にわたってアピールを続けた。打撃などまだ荒削りな面もあるものの、今季は遊撃のレギュラー奪取を現実的な目標としてとらえる。「ポジションを取るという強い気持ちでプレーしていきたい」。先輩たちの壁は高くそびえるが、3年目の若者がスタメン確保に挑む姿がチームに新風を吹かせる。

写真=BBM
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