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巨人、ソフトバンクが強い? 西暦の下2桁が同じ数字の年はどこが優勝していた?

 

2000年は巨人、ダイエーが優勝し、日本シリーズは“ON決戦”となった


 今年は2022年で、下2ケタが同じ数字が並んでいる。では、2011年、2000年、1999年といった、下2ケタが同じ数字のシーズンは、どのチームがリーグ優勝したか覚えているだろうか? 「西暦の下2ケタが同じ数字だったシーズン」を振り返ってみた。

該当するのは過去8シーズン


●1944年

リーグ優勝:阪神

 まだ1リーグ時代だった1944年は春季、夏季、秋季と3ステージ制だった。しかし、太平洋戦争真っただ中ということもあり秋季は中止。夏季に16勝3敗と圧倒的なリードを築いた阪神軍が27勝6敗2分の成績で年度優勝を果たした。この年のMVPは阪神の若林忠志。チーム総勝利数の約4分の3となる22勝を挙げ、投手三冠に輝くなど絶対的エースとして君臨した。

●1955年

セ・リーグ1位:巨人
パ・リーグ1位:南海

日本一:巨人

 1955年は、セ・リーグでは巨人、パ・リーグは南海が制した。この年の巨人は序盤から連勝を重ねて大量リードを築き、終わってみれば2位中日と15ゲーム差という圧勝劇だった。また、パ・リーグは中盤で南海、西鉄、毎日が熾烈な首位争いを繰り広げたが、最終的に南海が西鉄に9ゲームをつけて優勝している。4度目の組み合わせとなった巨人と南海の日本シリーズは巨人が制覇。これで南海は巨人相手に4度敗退となってしまった。

●1966年

セ・リーグ1位:巨人
パ・リーグ1位:南海

日本一:巨人

 この年は中日が巨人に食らいつくも、長嶋茂雄王貞治を擁する巨人が徐々にリードを広げ、最終的に13ゲーム差でリーグを制覇。一方、パ・リーグは南海が野村克也の活躍もあり、西鉄の猛追を振り切った。日本シリーズで巨人と南海が戦うのは前年に続き史上8回目。ここまで巨人に6度も退けられている南海だったが、今回も力及ばず。巨人が2年連続日本一を飾った。

77年は長嶋監督率いる巨人が圧勝


●1977年

セ・リーグ1位:巨人
パ・リーグ1位:阪急

日本一:阪急

 1977年のセ・リーグは、長嶋茂雄監督率いる巨人が優勝した。この年は開幕4連勝とスタートダッシュに成功し、序盤から独走。終始危なげない展開で、2位ヤクルトに15ゲーム差をつける圧勝劇となった。また、9月3日には王が世界新記録となる756号本塁打を達成している。パ・リーグは前年優勝の阪急が、前期優勝、後期2位と好成績を残し、再びリーグを制覇。日本シリーズは阪急が4勝1敗で巨人を退け、3年連続で日本一に輝いた。

●1988年

セ・リーグ1位:中日
パ・リーグ1位:西武

日本一:西武

 1988年は、セ・リーグが中日、パ・リーグは西武がリーグ優勝した。翌1989年に年号が平成と変わるため、中日と西武は「昭和最後のリーグ優勝チーム」でもある。この年のセ・リーグは中盤まで巨人、中日、広島が首位を争ったが、後半で中日が抜け出して優勝。パ・リーグは西武と近鉄が最後まで優勝を争うが、最終戦のダブルヘッダーで近鉄が力尽き、西武がリーグ4連覇を果たした(いわゆる「10.19」)。日本シリーズは投打で勝る西武が4勝1敗で制している。

99年はダイエーとして悲願の初優勝


●1999年

セ・リーグ1位:中日
パ・リーグ1位:ダイエー

日本一:ダイエー

 世紀末予言に揺れた1999年は、中日とダイエーがリーグを制覇。開幕11連勝と最高のスタートを決めた中日は、中盤で失速するも、巨人の猛追を振り切り、1988年以来11年ぶりに優勝を果たした。ダイエーは小久保裕紀を中心とする打線と投手陣がかみ合い、26年ぶりにリーグを制している。日本シリーズは相手本拠地で3連勝したダイエーが優勝。当時は中日有利という声もあったが、見事に下馬評をくつがえした。

●2000年

セ・リーグ1位:巨人
パ・リーグ1位:ダイエー

日本一:巨人

 前年に優勝を逃した巨人は、「ミレニアム打線」と名付けられた打線がリーグトップの203本塁打を記録。投手陣もFAで加入した工藤公康を中心に奮闘し、4年ぶりにセ・リーグを制覇した。一方のパ・リーグは、前年覇者のダイエーが2年連続で優勝。長嶋茂雄、王貞治という、レジェンド率いるチームが激突した日本シリーズは4勝2敗で長嶋巨人に軍配が上がった。

●2011年(平成23年)

セ・リーグ1位:中日
パ・リーグ1位:ソフトバンク

日本一:ソフトバンク

 2011年のセ・リーグは、終始ヤクルトがリードする展開だった。しかし、終盤で失速してしまい、追い上げる中日が10月に逆転。2年連続でリーグを制覇した。中日はそれまで9度のリーグ優勝を果たしているが、連覇はこれが初めてだった。パ・リーグはソフトバンクが2位に17.5ゲームと大差で優勝。全チームに勝ち越しという圧倒ぶりだった。日本シリーズは4勝3敗でソフトバンクが勝利。中日は前年に引き続き、またしても悲願達成とはならなかった。

 過去の「西暦の下2ケタが同じ数字だったシーズン」を振り返ると、セ・リーグは巨人が4回、中日が3回がリーグ優勝。パ・リーグは、ソフトバンクが南海時代を含めて5度優勝している。特にソフトバンクは、1999年、2000年、2011年と、下2ケタが同じ数字だったシーズンは3連続でリーグを制覇。2022年シーズンは、これまでのように巨人や中日が躍進し、ソフトバンクが強さを見せるのか。ぜひこの3チームの活躍に注目したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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