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井納翔一、糸井嘉男、中崎翔太…セ・リーグ6球団 崖っぷちからの「逆襲を期す選手」は?

 

2月1日からキャンプがスタートしたが、今季に向けて人一倍、力を入れている選手たちがいる。ここ数年、思うような結果を残せず満ちあふれている悔しさ。セ・リーグ6球団の崖っぷちからの「逆襲を期す選手」を見ていこう。

読売ジャイアンツ



 昨季、FA移籍でDeNAから加入し、当然のように先発ローテーションの一角を期待されながら、初先発で2回途中4失点のKO。リリーフでも結果が出ず、井納翔一はプロ入り後最少の5試合登板、初の未勝利のままシーズンを終えた。5月には36歳、投手陣最年長で迎えるプロ10年目の今季は移籍2年目にしていきなり背水となるが、このまま終わるつもりはない。本来の投球を取り戻すことができれば、1年間一軍の戦力となることはもちろん、先発ローテ入り、規定投球回到達という目標も現実のものになるはずだ。

阪神タイガース



 13年連続開幕スタメンを続けてきた糸井嘉男。それが昨季ストップし、近大の後輩・佐藤輝明にその場を奪われた。結局、昨季は代打起用が多く77試合で22安打、3本塁打、18打点、打率.208という不本意な成績に終わる。オフには古巣・オリックスの後輩、吉田正尚と合同自主トレを行い、実績を残している後輩から刺激を受けた。体をうまく使えていないと指摘された糸井は、それを素直に受け入れてヨガなどにも挑戦。41歳になるシーズンでも動けることを示していく。今まで守ったことのない一塁にも挑戦する方針で、まだまだ衰える気はまったくないようだ。

東京ヤクルトスワローズ



 再起をかけ、勝負の2022年を迎えるのはプロ20年目の坂口智隆だ。3年契約最終年を迎えた昨季は、開幕直後に自打球による負傷で戦線離脱。後半戦に復帰するも状態は上がらず、出場はわずか25試合で、打率は1割台だった。オフには減額制限を超える7000万円減の5000万円(金額は推定)で更改、ダウン率はチームワーストの数字だった。昨年11月末まで日本シリーズが行われたこともあり、春季キャンプは二軍スタート。徐々に状態を上げていき、オープン戦で結果を残していきたい。

広島東洋カープ



 3連覇を支えた守護神。ヒヤヒヤさせながらも最後は抑えてくれる、あの中崎翔太の姿は今はない。2019年オフの右ヒザ手術などの影響もあって、20、21年と一軍登板は1ケタ。それと重なるようにチームのリリーフ陣は不安定な状態が続いている。それだけに佐々岡真司監督は「中崎の復活は重要ポイントになる。実績のある選手に期待したいですし、力が必要になってくる」と、右腕の名前を挙げた。昨季、不在だった抑えにルーキーの栗林良吏がハマり、そこへのつなぎ役さえ決まってくれば勝利への道筋は見えてくる。その有力候補が中崎だ。中崎自身も「名前を出してもらえるのはありがたい。チームの力になれるのが第一。その上で7、8回で投げられるのが理想」と語る。春季キャンプは3年ぶりの一軍入り。いいスタートを切りたい。

中日ドラゴンズ



 大野奨太が大きな期待を受けて日本ハムからFA移籍をしてきたのは2017年のオフのこと。4年総額3億円での入団だったが、その契約が切れた今季は前年の8500万円から限度額オーバーの2800万円と大幅ダウン(金額は推定)。その事実が、今の立場を物語っている。正捕手の座が期待された移籍1年目こそ63試合に出場したものの、2年目は34試合、3年目は一軍出場なし、そして4年目の昨年は8試合に留まった。「契約していただいて感謝している」と口にしたが、もちろんこのまま終わるつもりはない。日本ハムで日本一に輝いた経験は大きな財産。「ほかの捕手と違う信頼感を勝ち取らないと」と14年目の今季にすべてをかける。

横浜DeNAベイスターズ



「こんなはずじゃなかった……」。そう思ったのは、本人だけでなく、周囲も3年目の伊藤裕季也の姿を見て感じたはずだ。ルーキーイヤーの初スタメンで1試合2本塁打を放ったスラッガーも昨季は一軍出場3試合、無安打に終わってしまった。オフは255万円ダウンの年俸900万円で契約更改を終え(金額は推定)、「どうしていいか分からない時期があった」と苦悩した1年を振り返った。同じ内野手の新人・牧秀悟の活躍に焦りがなかったかと言えば嘘になるだろう。それでも伊藤裕はシーズン終盤に「これという打撃の感覚が見つかった」と言い、4年目への逆襲を誓う。二軍スタートとなる沖縄キャンプでは初日からアピールするつもりだ。

写真=BBM
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