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青木宣親は首位陥落も…通算打率ランキングで現役選手は誰がランクイン?

 

4000打数以上で通算打率歴代2位のヤクルト・青木


 昨季まで「通算打率(4000打数以上)」で歴代トップだったのがヤクルトの青木宣親。しかし、年々数字は下がり、シーズン打率.258と不振だった昨季、ついに首位陥落した。それでもまだ歴代2位のため、今季再びトップに立つ可能性もあるだろう。では、青木以外の現役選手では、誰が「通算打率上位」に入っているのだろうか?

現役でTop10に入っているのは青木のみ


 2022年2月2日時点での、「通算打率(4000打数以上)」Top10は以下のとおり。

第1位 レロン・リー(通算打率.320)
第2位 青木宣親(通算打率.3198)
第3位 若松勉(通算打率.31918)
第4位 張本勲(通算打率.31915)
第5位 ブーマー・ウェルズ(通算打率.317)
第6位 川上哲治(通算打率.313)
第7位 与那嶺要(通算打率.3110)
第8位 落合博満(通算打率.3108)
第9位 小笠原道大(通算打率.310)
第10位 レオン・リー(通算打率.308)

 4000打数以上を対象とする「通算打率ランキング」のうち、Top10に入っている現役選手は、歴代2位の青木宣親のみ。2021シーズン開始時点では通算.325で、歴代トップだったが、打率.258と昨季は苦しみ、残念ながら首位陥落となってしまった。

ヤクルト・内川も4000打数以上で通算打率3割をマークしている


 歴代2位の青木以外に、現役でTop10に食い込んでいる選手はなし。Top20まで範囲を広げてみると、歴代19位に通算打率.302の内川聖一(ヤクルト)がランクインする。内川といえば、シーズン打率.378を記録するなど、現役でも屈指の打者。それでも通算では19位とTop10には差がある。それだけ上位の壁は高く、厚い。青木はトップから陥落したとはいえ、そうそうたるメンツを抑えての歴代2位。あらためて青木の通算打率のすごさを実感する。

 また、4000打数以上で通算3割以上の現役選手も、青木と内川の2人しかいない。以前は阪神糸井嘉男が通算打率.300を記録していたが、現在は.298と3割を切っており、歴代では26位。また、巨人中島宏之が通算.294で歴代36位、楽天銀次が通算.292で歴代40位となっている。一般的に打数が増えれば打率も下がるため、長くプレーしつつ3割をキープするのはまさに神業といえる。

●「歴代通算打率ランキング」上位40傑に入る現役選手

歴代2位 青木宣親 通算.319(5687打数1819安打)
歴代19位 内川聖一 通算.302(7214打数2182安打)
歴代26位 糸井嘉男 通算.298(5756打数1718安打)
歴代36位 中島宏之 通算.293(6463打数1899安打)
歴代40位 銀次 通算.292(4026打数1176安打)

坂本や山田も打率3割をキープできず


ソフトバンク・柳田は今季中に4000打数に達する見込みだ


 現役には、史上最速に迫るペースで2000安打を達成した坂本勇人(巨人)や、トリプルスリー男の山田哲人(ヤクルト)など、すでに4000打席以上を記録している好選手も多くいる。しかし、坂本、山田は通算.291と実は通算3割に達していない。中日大島洋平も通算.289と3割は遠く、歴代での通算打率ランキング上位には食い込めていないのだ。

 では、4000打数未満の選手で、通算3割を超えており、この先に「通算打率(4000打数以上)」に食い込む可能性のある選手はいるのだろうか? その筆頭が柳田悠岐(ソフトバンク)だ。2021年終了時点で、3946打数1259安打、通算.319を記録しており、残り54打数で、NPBの通算打率基準である4000打数に到達する。もし到達時点でも.319をキープしていれば、一気に歴代Top3に食い込むことになる。

 また、4000打数に到達するのは柳田よりもさらに先の話になるが、2000打数以上ではオリックス吉田正尚が2291打数746安打で通算.326。日本ハム近藤健介が、2985打数918安打で通算.308となっている。特に吉田は初めて規定打席に到達した2018年から4年連続で3割をマーク。2年連続首位打者とその勢いはすさまじい。仮に年間500打数を記録し続けるとすれば、2025年シーズン途中には4000打数に到達する計算だ。もしそこまで毎年3割を打ち続けていれば、レロン・リーを抜いて歴代トップに立つだろう。

 現役選手で通算打率上位に食い込んでいる選手は、歴代2位の青木を含め5人。このうち3割以上は2人と、3割を維持し続けることは難しい。それでも、青木はそうそうたるメンツを抑え、数年もトップを維持し続けた。ここからの逆転は至難の業だが、40歳の大台を迎えた現役レジェンドの活躍に期待したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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