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山本由伸、佐々木朗希、西川遥輝……パ・リーグ6球団 今季「キャリアハイ」を期待できる選手は?

 

新型コロナ禍の中、2月1日からキャンプがスタートしているが、各選手が開幕に向けて調整している。そのなかで注目したいのは今季にキャリアハイが期待できる選手。パ・リーグ6球団で徐々に実績を積み重ね、さらに今季大きく花開きそうな選手は誰か――。

オリックス・バファローズ



 18勝5敗、防御率1.39の好成績で昨季のタイトルを総なめした山本由伸だが、今年24歳とまだまだ伸び盛り。2019年のプレミア12でDeNA今永昇太、昨夏の東京五輪で広島森下暢仁からチェンジアップの助言をもらって習得を目指すなど、向上心は尽きることはない。キャンプもジャベリックスローなど独自の練習メニューで進化を期してマイペース調整。最速158キロも伸びる可能性も大いにある。打線も得点力が増しているだけに、昨季のキャリアハイをさらに更新するシーズン20勝も十分に期待できる。

千葉ロッテマリーンズ



 楽天とのCSファーストステージ(ZOZOマリン)初戦の先発を託されるなど、一軍デビューイヤーに一気に成長を示した佐々木朗希。同戦でプロ入り最速となる159キロを計時と本領を発揮しつつある“令和の怪物”だが、昨季の勝ち星は3どまり。落差の異なるフォークを投げ分けるなど、徐々に投球内容は良くなり投じるイニング数も増えていったが、打線の援護との兼ね合いもあって、勝利数は伸びなかった。スピードより「勝てる投手」を目指す背番号17にとって、この数こそが追い求めるもの。キャンプも初日からブルペン入りするなど順調に調整中。開幕投手の本命として迎える今季、故障させなければ昨季の3勝超えどころか、2ケタ10勝を挙げても不思議ではない。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・西川遥輝


 楽天新入団会見での言葉から、並々ならぬ決意がにじみ出ていた。「すべての面でキャリアハイを目指して、石井監督を胴上げできたらなと思います」。2016年の打率.314(リーグ2位)、17年の160安打(同3位)、18年の44盗塁(同1位)。このあたりの数字がターゲットとなる。昨季は打率.233と打撃不振に陥ったことから、まずは自らの調整を最優先。それでも春季キャンプでは辰己涼介ら若手選手に走塁指導を行うなど、周囲への影響力は日に日に増している。新天地で輝きを取り戻す可能性は十分にありそうだ。

福岡ソフトバンクホークス



 新しい背番号で高みを目指す。栗原陵矢は今季を迎えるにあたり、捕手登録から外野手登録へ、そして背番号を「31」から「24」に変更した。「24」は尊敬する先輩・長谷川勇也(現・一軍打撃コーチ)が現役を引退した昨季まで背負っていた番号だ。「僕のほうから(球団に)『着けさせてください』とお願いをしました」。志願したからには恥じない活躍をしなければならない。特に思いを強くするのは長谷川が持つ球団記録のシーズン198安打。それを「1本でも超えられたら」。シーズン199安打を記録するということは、出場試合数、打率でもキャリアハイが見えてくるはずだ。今季もクリーンアップを任されるであろう栗原には“やってもらわなければいけない数字”。頼もしさは増していく。

埼玉西武ライオンズ



 高卒5年目の昨季、自己最多の8勝をマークした今井達也。与四球はリーグワーストの99を数えたが、防御率は同7位の3.30だった。これはチームの先輩で11勝の高橋光成(3.78)、10勝の松本航(3.79)より良い数字だ。走者を出しても抑える。天性の強いストレートは目を見張るものがあるが、これをしっかりと操ることができれば、さらに数字が良化するのは間違いない。充実の自主トレを経て、今キャンプでは能力が前回になる兆しが見える。本人は勝利数よりもイニング数に重きを置く。「目標はチームの中でも最も長いイニングを投げることです」。昨季は高橋に続くチーム2位の158回1/3を投げた。200イニングに近付けば、とんでもない結果を残しそうだ。

北海道日本ハムファイターズ



 プロ6年目の昨季は先発ローテーションの一角を守り、初めて規定投球回数をクリア。初の完投と完封もマークし自己最多タイの6勝を挙げた。7年目の今季は30歳、脂の乗りきる年齢を迎え、左の先発の軸として確固たる実績を残したいところだ。まずは6勝を上回るキャリアハイの勝ち星を挙げたいが、左のエースとしては2ケタ勝利がノルマとなるだろう。好不調の波をなくし、負け数をどれだけ減らせるか。キャンプの第1クールでは、再起をかけるチーム最年長の金子千尋、2月8日の阪神との練習試合で初陣先発が決まった3年目の立野和明ら、ライバルが続々とブルペン入り。新庄剛志監督が横一線を宣言する「開幕投手争い」にも、参戦していく。

写真=BBM
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