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G堀田賢慎、T湯浅京己、D石森大誠……セ・リーグ6球団 キャンプで目立つ「若手投手」は?

 

新型コロナ禍の中、キャンプは早くも1週間が経過したが、首脳陣に好アピールをしている若手投手がいる。シーズンでも戦力となることが期待される男たち。セ・リーグ6球団のキャンプで目立っている若手投手を取り上げる。

読売ジャイアンツ



 2019年秋のドラフトで1位指名された堀田賢慎が、ついに復活への道を歩み始めている。ルーキーイヤーの20年4月に右ヒジのトミー・ジョン手術を受け、21年は育成契約に。昨年8月に三軍戦で実戦初登板を果たしたばかりで今春のキャンプでも「032」を背負っているが、支配下再登録はもちろん先発候補として期待され、キャンプも一軍スタートとなった。復帰後、最速は155キロまでアップしており、ブルペンでは変化球を交えながら勢いのあるボールを投げ込んでいる。高卒3年目の「スタート」に懸ける意気込みは半端ではない。

阪神タイガース



 キレのあるボールがコーナーにビシビシと決まる。2019年ドラフト6位で入団した4年目右腕が一軍キャンプで評価を上げている。矢野燿大監督から「去年から勝ちパターンでも使いたい印象を持っていた」と期待をかけられているのが湯浅京己だ。昨季一軍デビューし、3試合3イニングで7失点、防御率18.00と一軍のカベにはね返された。その悔しさをバネに今、飛躍の時を迎えようとしている。2月6日のブルペンでは111球を投げ「今の球やったらセットアッパーいけるな」と矢野監督から伝えられ、さらに「抑えられる、コイツいきよるなという感じ」と絶賛。キャンプ地の宜野座で新しい風が吹き始めている。

中日ドラゴンズ



 日に日に評価が増している。九州アジアリーグの火の国サラマンダーズからドラフト3位で入団したルーキーの石森大誠だ。ルーキー6人のうち、唯一の投手。24歳のサウスポーは当然、即戦力としての獲得だったが、その期待に違わぬ投球を見せている。「ウワサどおり」と口にしたのは落合英二ヘッド兼投手コーチ。しなやかな腕の振りから繰り出すストレートには強さがあり、微妙に動く。打者には打ちづらそうなボールだ。12球団屈指の投手力を誇る中日だが、それでも中継ぎ左腕として戦力となりそう。入団会見では新人王を目標として挙げたが、その可能性を十分に感じさせるキャンプを送っている。

横浜DeNAベイスターズ



 一軍キャンプに参加するルーキーの三浦銀二が充実のキャンプを過ごしている。キャンプ初日からブルペン入りすると力強いボールを投げ込み、キャッチャーミットを鳴らした。直球にこだわりを持つドラフト4位右腕は、「ものすごく緊張しました。でも、自分のフォームで力を出し切れた」と振り返る。三浦大輔監督も「初ブルペンで力が入っていたけれど、いいボールが行っていた」と高評価。今後の実戦マウンドの様子を見ながら先発、リリーフの適性を判断していくが、若く、新しい戦力の台頭は、防御率ワーストだった投手陣の底上げにつながる。狙うは開幕一軍入りだ。

広島東洋カープ



 ドライチ、ドラ2にも負けない輝きを見せる。ドラフト5位ルーキー・松本竜也は、キャンプ初日からさっそくブルペン入り。投げっぷりの良さが、首脳陣の目に留まった。佐々岡真司監督は「すごくゆったりしたフォームで球のキレ、回転がいい」。実戦に向けて楽しみな右腕に、笑みがこぼれた。強い気持ちを押し出した投球は入団前から評価を受けてきた。それに加えてブルペンでは、テーマに掲げる「コースをしっかり投げ分けること」がしっかりできている。リリーフ陣にとって期待のホープ誕生なるか。打者と対峙してからも高い評価を維持できれば、開幕一軍が見えてくる。

東京ヤクルトスワローズ



 一軍デビューに向け、課題克服に取り組んでいるのが2年目の木澤尚文だ。ドラフト1位で入団した昨季は、即戦力として期待されるも一軍登板はなし。ストレートは最速156キロを計測するも、制球が定まらず、二軍ではチームワーストの43四球を記録した。今春キャンプでは、2月3日にブルペン入りすると、マウンドの両サイドに障害物を設置してピッチング。伊藤智仁投手コーチ発案の練習法で、一塁側に体が流れてしまうクセを矯正し、制球力アップを図っている。持ち味の力強いボールを消すことなく、制球に磨きがかかれば、一軍デビューの日も近い。実戦登板での投球に注目だ。

写真=BBM
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