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堀田賢慎、山崎伊織、山田龍聖、赤星優志…巨人で「大ブレークの可能性」秘めた若武者たち

 

 V奪回を狙う巨人。春季キャンプで株を上げているのが未来を嘱望される若手投手たちだ。昨年はオリックス宮城大弥ヤクルト奥川恭伸が大ブレークしたように若い力の台頭はチームに大きなプラスアルファをもたらす。果たして何人の「孝行息子」たちが誕生するだろうか。

大ブレークを期す2020年ドライチ


巨人・堀田賢慎


・堀田賢慎

 185センチの長身から150キロ台中盤を超える直球が武器の右腕。スピンの効いた球筋は打者の手元でホップするような軌道で空振りを奪う。青森山田高から2020年ドラフト1位で入団し、1年目の新人合同自主トレで右ヒジに違和感を訴え、4月にトミー・ジョン手術を受ける。同年オフに育成契約を結んだが、リハビリを経て進化している。8月31日の慶大との交流戦でプロ入り後初の実戦登板を果たすと、自己最速の152キロを計測。復帰3戦目のセガサミー戦では155キロと最速を更新した。

 春季キャンプでは山崎伊織と共に、桑田真澄投手チーフコーチに強化指定投手にされた。2月11日の紅白戦では紅組の先発で1回奪三振無失点の快投。先頭の松原聖弥をチェンジアップで見逃し三振に仕留めると、廣岡大志を三ゴロ、八百板卓丸を中飛で三者凡退と危なげない投球だった。早期の支配下昇格で大ブレークの可能性も。

将来のエース候補2年目右腕


巨人・山崎伊織


・山崎伊織

 将来のエースと嘱望される右腕。最速153キロの直球と鋭く横滑りするスライダーは一軍でも十分に通用する。東海大で通算17試合登板、11勝1敗、防御率1.09。3年春、秋とリーグMVPを連続で獲得するなどエースとして活躍し、同年の大学日本代表で日米大学野球優勝に貢献した。だが、大学4年の昨年3月に右ヒジ靭帯部分断裂と診断され、6月にトミー・ジョン手術を受けた。

 巨人は将来性を買って2021年ドラフト2位で指名。新人の昨季は実戦登板なしでリハビリに費やした。2年目は春季キャンプで一軍スタートとなり、2月11日に行われた紅白戦では2年半ぶりの実戦登板を果たした。1回3安打3失点だったが内容はまずまず。今後は実戦登板を重ね、先発ローテーション入りを狙う。

大化けの可能性十分の新人左腕


巨人・山田龍聖


・山田龍聖

 ドラフト2位の本格派左腕。身長182センチの長身からテークバックの小さい独特のフォームで140キロ中盤の直球、スライダー、フォークを投げ込み、三振奪取能力が高い。高岡商高3年夏の甲子園では根尾昂藤原恭大らスター選手を擁する大阪桐蔭戦で11奪三振の好投を見せるなどベスト16進出に大きく貢献。高校日本代表にも選出され、一気に評価が上がった。JR東日本では伸び悩んだ時期を乗り越え、直球に力強さが増した。

 2月11日の紅白戦では1回1失点1奪三振。制球力や変化球の精度を高める必要があり、まだまだ発展途上の投手だが大化けする可能性は十分。同世代の戸郷翔征の存在も刺激になるだろう。JR東日本で共に切磋琢磨した阪神伊藤将司は新人の昨季2ケタ勝利を挙げている。山田も先発の柱として信頼を勝ち取りたい。

制球力抜群の大卒新人右腕


巨人・赤星優志


・赤星優志

 ドラフト3位で入団した右腕はアマ球界屈指の制球力を武器に、即戦力の呼び声が高い。最速152キロの直球、ツーシーム、カットボール、スライダー、フォーク、カーブなど多彩な変化球を内外角に投げ分け、凡打の山を築く。日大4年春に3勝1敗、防御率0.78で2部優勝に貢献し、最高殊勲選手、最優秀投手、最優秀防御率の三冠。立正大学との入れ替え戦でも連投で1失点完投を含む2勝を挙げ、17年秋以来8季ぶりの一部昇格の原動力になった。

 春季キャンプは首脳陣の方針で二軍スタートだったが、第3クール初日の9日に一軍合流し、ブルペンで制球力の良さをアピール。11日の紅白戦では先頭打者に出塁を許したが、落ち着いた投球で1回1安打無失点ときっちり抑えた。先発だけでなく、ロングリリーフでの適性もある。

写真=BBM
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