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M藤原恭大、H野村大樹、F野村佑希…パ・リーグ6球団 「2000年世代」の現在地は?

 

2000年4月2日から01年4月1日生まれの「2000年世代」。高卒入団であれば19年にプロ野球のユニフォームを着て、今年が4年目のシーズンとなる。すでに一軍戦力となっている選手、今季に飛躍を懸ける選手と、立場はそれぞれだ。果たして、パ・リーグ6球団の「2000年世代」の現在地は?

千葉ロッテマリーンズ



 藤原恭大を筆頭に着実に力をつけている。昨年7、8月度の月間MVPを受賞した藤原が、背番号を1に変え、通年での飛躍を期してバットを振り込む。新型コロナ感染で今春キャンプでの調整は、やや出遅れているものの22日の宮崎でのオリックスソフトバンクとの練習試合から合流予定。中堅のレギュラー定着を目指し、攻守走すべての面で存在感を示していきたい。練習試合で四番起用され続けている山口航輝も同世代。藤原が好機をつくり、山口がかえすという同世代での得点パターンを確立できれば打線は強力になっていく。ほかにも古谷拓郎土居豪人の両右腕、育成ドラフト2位で入団した巧打堅守の内野手・速水将大も「2000年世代」。同期に負けじと切磋琢磨しながら、レベルアップを図る。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・野村大樹


 今後が楽しみな育成選手も多い「2000年世代」。そんな「2000年世代」の中で、先輩たちに負けじと開幕一軍に向けて食らいついているのが野村大樹だ。藤本博史監督が期待する若手右打者の1人。守備面ではまだまだ課題も多いが、その勝負強い打撃は主力選手たちにも引けを取らない。プロ4年目の今季は、三塁のレギュラー獲りにも意欲。自主トレでは「一番、ホークスのサードを知っている。バッティング、守備、声掛け、しっかりと盗んで自分なりの形にしていきたい」と松田宣浩に弟子入りし、たくさんの学びを得た。今春キャンプには新型コロナ感染の影響で出遅れたものの、初実戦となった2月17日の紅白戦では2打数2安打。20日の同戦でも3打数1安打を放ち、ここから巻き返していく。

オリックス・バファローズ


オリックス・太田椋


 根尾昂(中日)、小園海斗(広島)の同期の高卒内野手が注目を集める中、着実に力をつけているのが太田椋だ。昨季、二塁で開幕スタメン。レギュラー定着とはならなかったが、ファームで攻守とも磨いて後半戦に一軍再昇格を果たして一発を放つなど、成長を示している。日本シリーズにもスタメン出場して適時打と、経験を力に変えている21歳。ベテランの安達了一に加えてドラフト2位ルーキー・野口智哉が加入、さらには同じ「2000年世代」の宜保翔もおり、争いは激しさを増すが、今季こそ定位置奪取を期す。投手では、育成右腕の松山真之が同世代。1学年下の宮城大弥紅林弘太郎らの世代に負けじと、中心戦力となっていきたいところだ。

北海道日本ハムファイターズ



 新庄BIGBOSS体制下で進むチーム改革の中心を担うのは、「2000年世代」の選手たちだろう。次代の主砲候補、野村佑希と万波中正はともに高卒3年目の2000年生まれ。2月15日に行われた巨人戦(那覇)では、野村が2安打2打点、万波が3安打1打点とそろって結果を残した。抜群の身体能力を持つ万波は、外野のスペシャリストである指揮官から守備面でもさまざまなアドバイスを受けて進化中。勝負強い打撃を見せる注目のルーキー・水野達稀も、高校から社会人を経て入団した「2000年世代」だ。投手陣では、吉田輝星柿木蓮の2018年夏の甲子園決勝コンビが2000年組。吉田はコロナで出遅れたが、21日から一軍に合流し猛アピールしていく。代わりに、二軍へ合流した柿木も背水の4年目に挑む。

埼玉西武ライオンズ



 投手の渡邉勇太朗、松岡洸希上間永遠、捕手の牧野翔矢が「2000年世代」にあたるが、今季一気に大ブレークしそうなのが渡邉だ。昨季は後半戦から先発ローテーションに入り、4勝をマーク。「まずは倍は勝ちたい」と今季の目標を8勝に置いている。オフは再び内海哲也兼任コーチと自主トレ。A班キャンプも順調に過ごし、実戦初登板となった2月16日の紅白戦は白組の先発で2回無失点。身長191センチの長身から投げ下ろす力強いフォームは迫力十分。ストレート、カットボール、スライダー、スプリット、カーブとそれぞれの球種の精度も高い。開幕先発ローテーション入りは確定的で、1年間フル回転すれば2ケタ勝利も見えてくる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



「2000年世代」には3人の投手がいるが、昨オフに引地秀一郎と佐藤智輝が育成に降格したことで、清宮虎多朗を含めすべてが3ケタ背番号を背負うことになった。2019年ドラフト3位の右腕・引地は昨季、ファームでも実戦登板のないまま、わずか3年での降格となった。スピード、コントロールともにレベルアップが不可欠なことは自覚しており、オフの自主トレから春季キャンプにかけて1年間戦える体づくりを継続中。「1日でも早く支配下登録に戻れるように頑張る」と巻き返しを誓っている。

写真=BBM
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