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D根尾昂、G戸郷翔征、C小園海斗…セ・リーグ6球団 「2000年世代」の現在地は?

 

2000年4月2日から01年4月1日生まれの「2000年世代」。高卒であれば19年にプロ野球のユニフォームを着て、今年が4年目のシーズンとなる。すでに一軍戦力となっている選手、今季に飛躍を懸ける選手と、立場はそれぞれだ。果たして、セ・リーグ6球団の「2000年世代」の現在地は?

中日ドラゴンズ



 入団以来、遊撃に強いこだわりがあったが、4年目の今季は外野一本。立浪和義監督からの指令だった。この3年、大きな期待をかけられながら、その期待に応えているとは言えない。それは本人が一番感じていることだろう。課題はとにかく打撃だ。昨年は凡打のシーンが目立ったが、それ以上に打席で迷いが見られた。今季から就任した中村紀洋森野将彦打撃コーチの指導を受け、現在は打撃向上に黙々と取り組んでいる。持ち味でもあるシュアな打撃を身につければ、レギュラーの座は見えてくる。右翼の有力候補だが、競争は激しい。打撃でアピールして今季こそブレークのシーズンにしたい。

読売ジャイアンツ



 2018年秋のドラフトでは球団最下位の6位指名。そこからの下剋上ロードを歩んでいる。増田陸直江大輔横川凱、さらに今季から2位指名の新人・山田龍聖が加わるなど、今は育成契約の選手を含めて一軍戦力を期待される素材がずらりとそろう中で、「次代のエース」に名乗りを上げているのが戸郷翔征だ。20年シーズンは高卒2年目で開幕先発ローテーション入りを果たすと9勝、防御率2.76をマーク。背番号「20」となってさらなる飛躍を期した昨季は、前半戦で8勝とチームをけん引してオールスターにも初選出されたが、後半戦は1勝しかできず防御率も悪化した。それでも菅野智之が「ジャイアンツのエース」を継承すべき1人に名前を挙げる存在であることに変わりはない。完全覚醒に向けた今季は、数字以上に「ジャイアンツのエース」の座を狙う。

阪神タイガース



 今季は二遊間のどちらかでレギュラーをつかむチャンスだ。正遊撃手の中野拓夢は下肢のコンディション不良で二軍調整中。正二塁手の糸原健斗はキャンプ中に新型コロナウイルスの陽性になり、調整が遅れている。もともと守備には定評のあった小幡竜平。2月20日の中日戦(宜野座)では9回裏二死から左中間へタイムリー二塁打を放つなどパワーがつき、課題だった打撃の力もつけている。また、小技もチームからは求められているが、「どんな場面でも一発で決められたほうが信頼されますし、決められるぞ、というところをアピールしていきたい」と小幡自身も今が勝負どころと気合を入れている。

広島東洋カープ



 昨季も息の合ったプレーを見せてくれた小園海斗と林晃汰の同級生、「2000年世代」三遊間コンビ。2人そろってレギュラー定着なるか。三塁の林は、昨季5月に一軍昇格を果たすと、6月は月間打率.344、9月には球団歴代2位タイとなる8打数連続安打をマーク。勝負強さとともに、“一軍実質1年目”ながら2ケタ本塁打を記録したパワフルさが魅力だ。今春キャンプでも豪快なスイングが目を引く。実戦では昨季苦手としていた左腕から1試合2安打も。着実にレベルアップしている。遊撃の小園は、昨季113試合にすべてスタメンで起用され、打っては自身初の規定打席で打率.298をマーク。それでも、現状に満足することなく、「しっかりとアピールしないといけない立場」と今春キャンプも精力的にアピールを続けている。まだまだ若い2人が定位置をガッチリつかんでくれれば、今後を見据えても頼もしい限りだ。

横浜DeNAベイスターズ



 支配下唯一の2000年生まれは、高卒4年目の捕手・益子京右だ。昨季10月23日の中日戦(横浜)でプロ初出場&初スタメンマスク。バッテリーを組んだ東克樹の8回無失点の好投を演出し、トミー・ジョン手術からの復活を目指す左腕を2年ぶりの白星に導いた。この試合ではプロ初安打もマークした。今季は初の一軍キャンプに抜てきされ、先輩捕手に必死で食らいついている。パンチ力ある打撃に定評があり、今季は一軍定着と40試合出場を目標に掲げる。

東京ヤクルトスワローズ



 右の大砲候補として期待の濱田太貴も2000年世代の一人だ。2019年に明豊高からドラフト4位で入団すると、2年目には3本塁打を記録。昨季はオープン戦で絶好調も、コンディション不良で戦列を離れて一軍出場はなし。今季は二軍キャンプスタートだが、ケガも完治に近づいており、一軍復帰のチャンスを待っている状況だ。濱田のほかには、市川悠太鈴木裕太の投手2人と、育成内野手の赤羽由紘も同じく2000年世代。唯一、一軍キャンプに帯同している赤羽は、持ち味のパンチ力をいかした打撃で支配下登録を目指している。

写真=BBM
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