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E西川遥輝、H田中正義、F万波中正…パ・リーグ6球団 オープン戦「最注目選手」は?

 

開幕に向けてオープン戦が始まるが各球団、続々と注目選手が対外試合のグラウンドに立つ。レギュラー奪取を誓う選手、新天地で真価を発揮する選手、新たな取り組みを実戦で試す選手など、テーマはそれぞれだ。その中で最も熱視線を送りたい選手は誰か。パ・リーグ6球団のオープン戦「最注目選手」は?

東北楽天ゴールデンイーグルス



 新リードオフマンの座を確固たるものとすべく、徐々にコンディションを上げている。日本ハムをノンテンダーFAとなり、楽天と新たに契約を結んだ西川遥輝。春季キャンプでは盗塁王を4度獲得したハイレベルな走塁技術を、若手選手へ惜しげもなく伝えた。自身の調整も、「ルーキーの気持ち」で例年にない練習量をこなしたという。2月24日に行われた巨人との練習試合(那覇)に「一番・指名打者」として出場すると、移籍後初安打、2盗塁と持ち味を存分に発揮。それでも「まだまだいきますよ」とオープン戦へ向けて意欲満々。新天地で再び躍動を見せそうな気配だ。

福岡ソフトバンクホークス



 開幕投手のエース・千賀滉大に続き、石川柊太東浜巨和田毅の実績ある4選手に関しては、先発ローテーション入りを内定させた藤本博史監督。残りは2枠で生き残りをかけたオープン戦がスタートする。現時点で有力候補1人目は田中正義だ。エース・千賀もそのポテンシャルの高さを認める右腕は、プロ6年目の今季は先発で勝負。昨秋からの評価をキャンプでさらに高め、今春初の対外試合となった2月22日の西武との球春みやざきベースボールゲームズ(アイビー)でも2回をパーフェクトに抑えた。150キロ超えのストレートを連発する姿には、徐々に自信もみなぎっている。

 プロ4年目、こちらも今季、本格的に先発で勝負する杉山一樹も、現時点での評価は高い。同戦では田中同様に2回をパーフェクトピッチング。制球力は最たる課題だったが、変化球も含めてしっかりとコントロールしてみせた。とはいえ、候補者はいまだ完全には絞り切れていない。彼らがこのまま当確ランプを灯すのか、他選手の逆襲の大アピールがあるのか。一戦一戦が勝負だ。

埼玉西武ライオンズ



 昨秋のドラフトで4球団が競合したドラフト1位左腕の隅田知一郎が、対外試合でどのようなピッチングをするかが注目される。キャンプではブルペン、そしてシート打撃、紅白戦の実戦で前評判どおりの力を披露した。辻発彦監督の描く青写真では開幕先発ローテーションに名を連ねている。最速150キロのストレートは力があり、チェンジアップをはじめとした6種類の変化球のキレ味は抜群。大崩れすることなく、しっかりと試合をつくることができるピッチングは早くも新人王を予感させる。26日のロッテとの練習試合が対外試合デビュー。その後のオープン戦などで新人離れしたマウンドさばきを見せ、開幕ローテをがっちりとつかんでくれることだろう。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・万波中正


 一軍キャンプを完走し、外野のレギュラー取りを狙うのは4年目の万波中正だ。身体能力の高さは誰もが認めるところ。守備範囲の広さ、強肩は群を抜いており、華麗な外野守備は十分一軍の戦力。打球の速さ、伸びも一級品の長距離砲に新庄剛志監督も大きな期待を寄せている。課題は昨季打率.198に終わった打撃での確実性を上げることだ。キャンプではBIGBOSSもつきっきりで打撃指導した。「どれだけ掘るのってくらいモグラ打法。低過ぎるやろ」と指揮官は192センチの恵まれた体格を縮めている構え方を指摘。背筋を伸ばして楽に構えることでボール球の見極めもできるようになった。オープン戦で新打法の成果を見せることができれば、外野の定位置も見えてくる。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・松川虎生


 開幕一軍どころか、開幕マスクも狙える位置にいるのが高卒ドライチの松川虎生だ。覚えることは多岐にわたるも新人捕手ながら元気に一軍キャンプを完走。それどころか実戦では堂々たるリードで扇の要に君臨し、打っても安打を放つなど、存在感が増せば、注目度も高まるばかり。「最初は経験と思っていたが勝負させる位置にいる」と井口資仁監督もうなるほどだ。オープン戦でも、攻守で結果を残せば、開幕スタメンも現実的に。開幕投手は未発表だが、佐々木朗希との若き開幕バッテリー誕生にも期待がふくらむ。


オリックス・バファローズ



 積極的に打ちにいき、大きなフォロースルーを見せるなど果敢な姿勢が期待をふくらませている。ドラフト2位で入団した野口智哉が内野手争いを激しくしそうだ。本職の遊撃は、昨季10本塁打を放ってブレークした紅林弘太郎がおり、二塁にも安達了一がいる。潰瘍性大腸炎を患う安達の休養日をカバーできるのは好材料だが、一気に定位置奪取となれば層は厚くなるのは間違いない。太田椋ら若手もレギュラー奪取を期すとあって、ドラ2新人の奮闘はチームに活気を与える。昨季、25年ぶりの優勝を遂げたチームはまだ進化の途中。新星がオープン戦で躍動すれば、チーム力は自ずと上がっていく。

写真=BBM
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