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F清宮幸太郎、M安田尚憲、Hリチャード…パ・リーグ6球団 「1999年世代」の現在地は?

 

1999年4月2日から2000年4月1日生まれの「1999年世代」。高卒入団であれば18年にプロ野球のユニフォームを着て今年が5年目のシーズンとなる。大方の大卒新人も同様の世代だ。すでに一軍戦力となっている選手、今季に飛躍を懸ける選手と、立場はそれぞれだが、果たしてパ・リーグ6球団の「1999年世代」の現在地は?

北海道日本ハムファイターズ



 1999年世代を代表するスラッガーとして入団した清宮幸太郎もプロ5年目、勝負の年を迎えている。昨季は入団以来初の一軍出場なしに終わった。自主トレではソフトバンク柳田悠岐に弟子入り。新庄剛志監督の指令で減量し体を絞り込むなど、意識改革を実践している。2月26日のDeNA戦(名護)では、オープン戦初打席で痛烈な左前安打を放った。自分のスイングを確立し、今季は一軍で勝負する。練習試合、オープン戦とスタメン起用され結果を残している難波侑平も高卒5年目。4年間で一軍出場なく育成契約となったが、初の一軍出場へアピールを続ける。投手では、即戦力の期待がかかる大卒ルーキー、長谷川威展北山亘基も1999年生まれ。狙うは開幕一軍だ。

千葉ロッテマリーンズ



 高校時代から「1999年世代」のトップを走り続けてきたのが安田尚憲だ。履正社高2年夏、3年春に甲子園に出場し、U-18日本代表にも名を連ねた男が2017年秋のドラフトで1位指名を受けて入団。20年途中から四番に抜てきされ、昨季は開幕四番と次代のチームを担う存在になっている。同年ドラフトで育成入団した森遼大朗は今季から支配下登録され、19年オフに楽天から移籍加入した西巻賢二も出場機会を虎視眈々とうかがうなど、伸び盛りの同世代。今季、ドラフト2位で入団した池田来翔も同じ1999年生まれ。練習試合で安打を放ち続けてバットで猛アピールと、安田らに食い込む気配を十分に漂わせている。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・リチャード


「1999年世代」の中で今季、活躍を期待される1人がリチャードだ。藤本博史監督、王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーも熱視線を送る右のスラッガーは、昨季、9月に満を持して一軍デビューを果たすと2カ月で7本塁打をマークした。三塁のレギュラー候補としても名前が挙がる中、今春キャンプは新型コロナ感染の影響もあって出遅れ。宮崎に合流してからも実戦ではなかなか結果を残せずにいる。パワーは十分なだけにあとは確実性。オープン戦できっちり軌道修正できるか。リチャードが“苦戦”する一方で、同期で同時期に支配下に昇格した尾形崇斗は、実戦でも無失点投球を続けている。気迫あふれる投球で開幕一軍入りなるか。こちらもオープン戦が楽しみだ。

オリックス・バファローズ



「1999年世代」は育成選手も含めて計11人。本田仁海が徐々に芽を出し始めるなど、まだまだ実績はないものの、将来が楽しみな選手がズラリといる。中でも今季入団した大卒新人の面々だ。二遊間を守り、レギュラー争いに名乗りを上げているのがドラフト2位の野口智哉。2月26日のソフトバンクとのオープン戦(アイビー)では千賀滉大から安打を放ってアピールを続けている。同4位の外野手・渡部遼人もしかり。俊足巧打の左打者でリードオフマン候補に名乗り。福田周平との定位置争いは熱を帯びていきそうだ。ドライチ右腕の椋木蓮は左ワキ腹を痛め、3位の捕手・福永奨は自打球で左足を剥離骨折で離脱したものの、戦力の底上げを図る期待の世代なのは間違いない。

埼玉西武ライオンズ



 今季、大卒新人でドラフト1位・隅田知一郎、2位・佐藤隼輔、3位・古賀悠斗、6位・中山誠吾、育成ドラフト4位・川村啓真と5選手が加入した「1999年世代」。従来の平良海馬西川愛也、高木渉を加え、同世代はチームに8選手が在籍している。その中で今季、野手で強烈なアピールをしているのが高木だ。2月27日、ロッテとの練習試合(春野)ではエース格の小島和哉から左翼、右翼へ2本のアーチを架けた。「キャンプでやってきたことが出せて良かったです」。2020年に一軍で2本塁打をマークしたが、昨年はわずか1安打。外野手争いは激しさを増しているが、今季こそ自慢の強打でレギュラー奪取を果たしてみせる。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・松井友飛


 2017年のドラフトで高卒、支配下で指名されたのは西巻賢二のみで、現在はロッテに所属。「1999年世代」は今年の大卒新人3選手で、投手の松井友飛、西垣雅矢、捕手の安田悠馬の3人だ。いずれも一軍キャンプで多くのことを吸収した。最速154キロ右腕の松井友は2月19日のブルペン投球の際、石井一久GM兼任監督とともに先輩・岸孝之の投球を観察。その中で「腕や手首の使い方を見たり、ほかの投手を見て勉強したほうがいい」とアドバイスを受けたという。左足の使い方が独特な「振り子投法」が武器。一軍生き残りへ向け、精いっぱいアピールを続ける。

写真=BBM
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