週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

C中村奨成、S村上宗隆、G湯浅大…セ・リーグ6球団 「1999年世代」の現在地は?

 

1999年4月2日から2000年4月1日生まれの「1999年世代」。高卒入団であれば18年にプロ野球のユニフォームを着て今年が5年目のシーズンとなる。大方の大卒新人も同様の世代だ。すでに一軍戦力となっている選手、今季に飛躍を懸ける選手と、立場はそれぞれだが、果たしてセ・リーグ6球団の「1999年世代」の現在地は?

広島東洋カープ



 今春、「1999年世代」で文字どおり新しい力を見せたのはドラフト1位・黒原拓未と同5位・松本竜也のコンビだ。ともに中継ぎで勝負する2投手はキャンプ初日からしっかりとアピール。実戦に入ってからも力強いボールを投じており、オープン戦でも結果を残せば開幕一軍が見えてくる。同学年ながらプロ入りに関しては彼らの“先輩”となる中村奨成は、今季5年目のシーズンを迎える。出場機会を増やすため、外野守備にも挑戦中。その一方で、打撃面では紅白戦、練習試合、オープン戦と快音を響かせ、7試合で18打数7安打、打率.389をマーク。ライバルは多いが、開幕一軍入りに向けて好調をキープする。

東京ヤクルトスワローズ



 12球団の「1999年世代」で一番の輝きを放っているのは村上宗隆で間違いない。昨季は通算100号本塁打、シーズン100打点をともに史上最年少で達成。世代を超えて、球史に名を刻む活躍を見せている。春季キャンプは新型コロナウイルスの陽性判定を受けて二軍スタート。それでも2月19日に一軍に合流すると、22日の練習試合でいきなりホームランを記録した。不動の四番として、今季は2年連続日本一に挑む。また、昨季4勝を挙げた金久保優斗、ルーキーのドライチ左腕・山下輝、ドラフト2位の外野手・丸山和郁も同じく「1999年世代」。スワローズの将来を担う選手が集まっている。

読売ジャイアンツ



 ドラフト1位の大勢、3位の赤星優志、5位の岡田悠希をはじめ育成を含めて今季の大卒新人が「1999年世代」の大半を占める中、高卒5年目の湯浅大が先輩としての意地を見せるべく奮闘している。昨季は自己最多の33試合に出場、限られた打席の中でプロ初安打を含む13打数5安打と確かな爪痕を残した。春季キャンプは二軍ながら二岡智宏二軍監督、小笠原道大二軍打撃コーチらのもとで敢行された「地獄のキャンプ」に耐え抜き、体をつくり上げている。二軍キャンプ打ち上げでは手締めのあいさつを行い、「この中から1人でも多く一軍で輝けるように」と口にしたが、定評のある守備と俊足でアピールし、自らがその筆頭格になることを目指す。

阪神タイガース



 若手が多い阪神において「1999年世代」のレギュラークラスはおらず、ここから飛躍を目指す選手ばかりだ。今季、勝ちパターンのリリーバーの一角として活躍が期待されているのが湯浅京己だ。練習試合でも試合終盤のほうでの起用もあった。オープン戦で結果を残し、開幕一軍入りを果たしたいところだ。大卒新人も同世代だが、ドラフト3位左腕・桐敷拓馬の評価が高い。練習試合やシート打撃などでも球の強さに加え変化球のキレ、コントロールも抜群で即戦力として一軍で躍動する可能性は十分。そのほかにドラフト2位の鈴木勇斗、ドラフト5位の岡留英貴、育成には牧丈一郎に今季入団の伊藤稜といった投手がいる。

中日ドラゴンズ



「1999年世代」はチームに8人いる。昨年プロ4年目にして突然のブレークを果たしたのは高松渡だ。チーム一のスピードスターは足でチャンスをつかみ、シーズンを通して一軍完走となった。過去3年で一軍出場は2試合のみ。打席に立ったことすらなかったが、開幕戦でプロ初盗塁を決めて勢いに乗った。最終的に15盗塁。時にスタメンにも名を連ねて年俸は倍増となった。今季の立浪ドラゴンズでも足のスペシャリストとして大きな期待を寄せられている。野手では伊藤康祐、投手では清水達也山本拓実石川翔がいるが、そこに今年、大卒3人の新人スラッガーが加わった。ブライト健太鵜飼航丞福元悠真。ちなみに99年と言えば、星野仙一第二次政権の下、チームが5度目の優勝を飾った年でもある。

横浜DeNAベイスターズ



 高卒5年目となる「1999年世代」には、チームの中心となる可能性を秘める有望な投手が並ぶ。筆頭が阪口皓亮だ。昨季は先発で待望の初白星を挙げたが、右ヒジに不安を抱え、9月にクリーニング手術を決断。経過は良好で春季キャンプの紅白戦では2回無安打と実戦復帰を果たしており、先発ローテーション争いに食い込んでいきたいところだ。同じ高卒投手、櫻井周斗は1月に左ヒジ手術を行い、復帰には時間がかかりそうだ。ほかにも社会人出身の左腕・池谷蒼大もいる。同世代には昨秋のドラフトで指名された徳山壮磨三浦銀二といった大卒の即戦力右腕も入団し、チーム内競争が激しい世代である。野手ではドラフト6位ルーキーの梶原昂希も1999年生まれだ。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング