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NPBでは過去に江夏豊、大野豊、郭源治ら6人が達成。現役で100勝100セーブに一番近いのは?

 

NPBで「100勝100セーブ」を達成しているのは江夏豊大野豊斉藤明夫山本和行郭源治[写真]、佐々岡真司の6人だ


「100勝100セーブ」は達成者が6人しかいないレアな投手記録だ。先発だけでなく、抑え投手としても優れた成績を残さないといけないため、狙っても達成することは難しい。では、偉大な「100勝100セーブ」に最も近い現役選手は誰なのだろうか?

涌井は現役通算100勝以上では最多の37セーブ


西武時代に抑えも務めた楽天・涌井は通算37セーブをマーク


 今回は、現役選手で100勝以上を挙げている選手、また通算100セーブ以上を記録している選手の「勝利/セーブ数」を以下にまとめてみた。まずは「通算100勝以上の現役投手」から。

●通算100勝以上の現役投手

石川雅規(ヤクルト)177勝/0セーブ
涌井秀章(楽天)150勝/37セーブ
和田毅(ソフトバンク)143勝/0セーブ
岸孝之(楽天)141勝/1セーブ
内海哲也(西武)135勝/0セーブ
金子千尋(日本ハム)129勝/5セーブ
菅野智之(巨人)107勝/0セーブ
能見篤史(オリックス)104勝/4セーブ
田中将大(楽天)103勝/3セーブ
西勇輝(阪神)101勝/1セーブ

 100勝以上挙げている現役投手のセーブ数を見ると、最多は涌井秀章で通算37セーブ。西武時代の2012年に本格的に抑えを任され、この年は30セーブを挙げた。しかし、西武を離れてからは先発で投げており、再び抑えに戻る可能性も低い。100セーブ到達は厳しいだろう。それ以外の選手はすべてセーブ数が0か1ケタ。現年齢やチーム状況を鑑みると、仮に今季から抑えに転向したとしても100セーブに届く可能性は低いと思われる。

巨人の山口は100勝100セーブの可能性を残す


昨年まで66勝、112セーブを挙げている巨人・山口


●通算100セーブ以上の現役投手

平野佳寿(オリックス)49勝/185セーブ
山崎康晃(DeNA)16勝/170セーブ
松井裕樹(楽天)22勝/165セーブ
増井浩俊(オリックス)41勝/163セーブ
益田直也(ロッテ)29勝/157セーブ
増田達至(西武)25勝/144セーブ
森唯斗(ソフトバンク)21勝/121セーブ
中崎翔太(広島)19勝/115セーブ
山口俊(巨人)66勝/112セーブ

 現役100セーブ以上の投手で「100勝」が期待できそうなのが山口俊だ。DeNA時代に抑えを任され、通算112セーブをマーク。先発転向後は、巨人時代の2019年にリーグ最多の15勝をマークするなど通算66勝を記録している。昨季は15登板で2勝と極度の不振に陥ったが、復調すれば100勝も夢ではない。

 山口以外は本格的に先発転向しないと100勝到達は厳しい状況だ。可能性があるとすれば、まだ26歳と若い松井裕樹だろう。過去の先発転向は失敗に終わっているが、安定した成績が残せるようになれば、100勝100セーブという大記録も達成できるかもしれない。

 現役投手で「100勝100セーブ」に最も近いのは、現在66勝112セーブの巨人・山口という結果になった。残りは34勝。上述のように、日本球界復帰となった昨季は2勝止まり。しかし、最多勝を獲得したときのようなピッチングができれば、偉大な記録にグッと近づけるはずだ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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