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山田哲人? 坂本勇人? 「タイトルホルダーに次ぐ成績」を最も多く記録している現役選手は

 

昨季は打点、出塁率がリーグ2位だったヤクルト・村上


 ヤクルトの主砲・村上宗隆は昨季のセ・リーグ本塁打王だが、打点と出塁率はリーグ2位でタイトルを逃した。村上は2020年も本塁打と打点でリーグ2位。「タイトルホルダーに次ぐ成績」を計4回記録している。では、「タイトルホルダーに次ぐ成績」を残した回数が最も多い現役選手は誰なのだろうか?

トリプルスリー男2人が上位を席巻


 まずは野手タイトルを対象に調べてみた結果、Top5は以下のようになった。

●第1位 柳田悠岐(ソフトバンク)……9回

 現役最多はソフトバンクの柳田で9回。昨季は最多安打でリーグ2位を記録し、一昨季は打率でリーグ2位の数字を残している。また、2018年には本塁打、2015年には盗塁でもリーグ2位。バットコントロールや長打力だけでなく、走力にも優れた選手であることをあらためて感じさせる成績だ。

●第2位 山田哲人(ヤクルト)……7回

 柳田に次いで多いのが、柳田と同じくトリプルスリーを記録しているヤクルト・山田哲人だ。初めてトリプルスリーを達成した2015年は、本塁打王、盗塁王、最高出塁率のタイトルを獲得。首位打者と最多打点、最多安打もリーグ2位の数字を残しており、全タイトル獲得の可能性もあった。

●同2位 青木宣親(ヤクルト)……7回

 青木宣親も、タイトルホルダーに次ぐ数字を7回記録している。最初が2007年で、タイトルには届かなかったが、リーグ2位の安打数だった。翌2008年は打率と出塁率でリーグ2位。特に安打と出塁率はリーグ2位が各3回と多く、直近では2020年。タイトルホルダーとなった村上に次ぐ出塁率を記録している。

巨人・坂本は19年に40本塁打を放ったが、惜しくも2位だった


●第4位 坂本勇人(巨人)……6回

 第4位は巨人の坂本勇人。直近は2019年で、このときは本塁打と安打でリーグ2位を記録した。また、2018年には打率、2013年には盗塁でタイトルホルダーに次ぐ成績を残している。コンスタントに活躍している坂本だが、実は2016年以降はタイトル獲得はなし。今季は久しぶりに打撃タイトルを獲得する姿を見たい。

●第5位 吉田正尚(オリックス)……5回

 2020年、2021年と2年連続首位打者の吉田正尚は通算5回。2020年は安打と出塁率でリーグ2位。2019年は打率、安打、出塁率と3部門でタイトルホルダーに次ぐ成績を残した。毎シーズン安定した打撃成績を残しており、今後も毎年のようにタイトル争いに加わることだろう。

●同5位 浅村栄斗(楽天)……5回

 西武で活躍し、現在は楽天の主砲を務める浅村栄斗も、リーグ2位の打撃成績を過去5回残している。2016年から2018年にかけては3年連続で安打数リーグ2位。また、打点のリーグ2位も2017年、2020年と2度経験している。

●同5位 中島裕宏之(巨人)……5回

 巨人の中島宏之も、タイトルホルダーに次ぐ成績を過去5回記録している。いずれも西武時代のもので、2012年は打率、安打、出塁率でリーグ2位となった。中島は2015年にNPBに復帰。残念ながら以降はリーグ上位の成績を残せていない。

投手タイトルでの最多は巨人・菅野


 次に投手タイトル6部門を対象に、タイトルホルダーに次ぐ数字を残した回数が多い選手を調べてみた。Top5は以下のとおり。
※勝率は「規定勝利数」を満たした上でタイトル獲得者に次ぐ数字を残した選手

第1位 菅野智之(巨人)……8回

 投手でのトップは巨人の菅野智之で通算8回。最も多く投手タイトルを獲得している現役選手ということもあり、リーグ2位となる機会も多いようだ。直近では2020年の奪三振数でリーグ2位を記録したが、特にリーグ2位が多いのは勝率。これまで4度記録(2013年、2014年、2017年、2018年)している。

第2位 内海哲也(西武)……7回

 菅野に次いで多いのが西武の内海哲也だ。2006年には奪三振数、2007年には勝数と勝率でリーグ2位の数字を記録。巨人のエースとして活躍していた2000年代から2010年代前半にかけて、タイトルホルダーに次ぐ投手成績を残した。

第3位 涌井秀章(楽天)……5回

 第3位は楽天の涌井秀章で通算5回。直近は2020年で、最多勝のタイトルを獲得したほか、勝率でもタイトルホルダーに次ぐ数字を残すなど活躍した。それ以外は西武時代の2000年代後半から2010年代前半に記録したもので、特に2009年は防御率、勝率、奪三振数と3部門でリーグ2位の数字をマークした。

楽天・則本は最多奪三振は5度獲得も、その他のタイトルは獲得できていない


同3位 則本昂大(楽天)……5回

 涌井と同数なのが、同じく楽天の則本昂大だ。昨季は奪三振数でリーグ2位。2017年には勝数と防御率でリーグ2位と、タイトルには届かなかったものの、優秀な成績を何度も残している。ちなみに、最多奪三振は5度獲得している則本だが、意外なことに他の投手タイトルは獲得できていない。

第5位 金子千尋(日本ハム)……4回

 日本ハムの金子千尋は、オリックス時代にリーグ2位の投手成績を4回記録している。2013年は勝数と防御率で2位。翌2014年は勝率と奪三振で2位となった。このうち、2014年は最多勝と最優秀防御率のタイトルを獲得し、沢村賞にも選出されている。

同5位 平野佳寿(オリックス)……4回

 オリックスの平野佳寿は通算4回。投手部門で挙がった選手では唯一の「リリーフ投手」で、2010年にはリーグ2位のホールドポイントを記録。2013年、2016年、2021年はセーブ数でリーグ2位になった。特に昨季は29セーブでリーグ優勝に貢献。今季は久しぶりのタイトル獲得を期待したい。

「タイトルホルダーに次ぐ数字」を最も多く記録している現役選手を調べたところ、最多は9回のソフトバンク・柳田。次いで8回の巨人・菅野という結果になった。どちらも毎シーズンのようにタイトル争いに加わる選手というだけあり、あと一歩でタイトルを逃す機会も多いのだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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