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川口和久WEBコラム

菅野は打たれたが…この時期の結果は関係ない! 開幕投手はこれからどう状態を合わせていくか/川口和久WEBコラム

 

シューメーカーは面白い



 いよいよ3月25日の開幕が近付き、先発投手たちのオープン戦登板もあと1、2試合となっている。

 ちょうど2週間前の11日は多くの開幕投手候補が投げ、抑えたり打たれたりした。ただ、この時期の結果はまったく関係ない。

 巨人は菅野智之が投げて74球6失点。結果だけ見たら今一つだが、バックドアやフロントドアの軌道を確認したりしながらだったし、本人もあまり気にしていないと思う。

 投手コーチ目線でも、この時期の登板は、結果よりむしろ80〜100球程度を投げさせておきたいタイミングだ。

 投手の体調というのは、常にピークを維持するというわけにはいかない。特にオフで一度、スタミナや肩の筋肉が落ちているから、それをどう開幕に最初のピークを持っていくかの逆算になる。

 まずはキャンプで土台をつくり直すが、多少の無理もさせることになるので疲労の蓄積もあって3月上旬は少し落ちる、というか、落ちて当たり前の時期だ。

 だから、この時期の登板は結果ではなく、実戦の中でいろいろ試したり、球数をある程度投げて肩の体力を確認するのがテーマになる。

 100球近くを投げれば当然、登板後肩に張りが出るが、それがいい張りか悪い張りかの確認もある。投手自身が一番分かると思うが、回復すればさらに強くなるような張りならそれでいいし、悪い張りなら故障につながることもあるから、少し休ませなきゃいけないときもある。

 これで次の直前登板は最終確認をし、本番に挑むわけだ。

 巨人では前も書いたが、新人の大勢赤星優志がいいし、あと開幕には間に合わないが、シューメーカーが面白いなと思って見ている。新外国人のテーマであるセットポジションや牽制がどうなっているかは分からないが、フォーム的には日本球界に合いそうなタイプだ。

 足を高く上げ、ステップしていくのだが、間が取れている。外国人投手らしく体の開きは少し早いけど、肩の可動域が広いから体が開いても腕が頭の後ろにあり打者に隠せている。

 もちろん、ピッチャーは実戦で投げてみないと分からないこともあるし、少し時間はかかるかもしれないけどね。

写真=BBM
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