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2022センバツ

【2022センバツ展望】総合力の高さ目立つ神宮覇者・大阪桐蔭を筆頭に群雄割拠の戦国大会の様相

 

将来有望な左の2年生大砲3人


大阪桐蔭の145キロ左腕・前田はマウンド度胸があり、名門校のマウンドを守る自覚も芽生える


 第94回選抜高校野球大会は3月18日から13日間(準々決勝、準決勝翌日の休養日各1日を含む)、阪神甲子園球場で開催される。昨年は新型コロナウイルスの感染予防対策により、上限1万人で開催。今春も緊張感ある中での大会運営となる。一球に集中する高校球児の戦いを展望する。

 優勝候補の筆頭は、4年ぶり4度目の紫紺の大旗を狙う大阪桐蔭と言える。昨年11月の明治神宮大会を初めて制し、春のセンバツ、夏の選手権、秋の国体を含む全国大会の四大大会制覇は史上8校目(帝京、横浜、報徳学園、早実、日大三、高松商、中京大中京)を遂げた。投打とも総合力が高く、最速145キロの2年生左腕・前田悠伍に、バッテリーを組む強打捕手・松尾汐恩のプレーに注目が集まる。

左の2年生スラッガーに注目が集まる。花巻東・佐々木は昨秋の時点ですでに高校通算50本塁打


 明治神宮大会準優勝の広陵(広島)も地力があり、強打の2年生・真鍋慧のバットがカギを握る。同大会4強進出の花巻東(岩手)には1年秋の時点で高校通算50本塁打を放っている2年生・佐々木麟太郎を擁す。伝統の一体感も健在であり、夏の選手権を通じて東北勢初制覇に照準を合わせる。広陵・真鍋、花巻東・佐々木と同じ2年生で左のスラッガーである九州国際大付(福岡)・佐倉侠史朗の長打力からも目が離せない。

 V争いにおいて本命は見当たらず、群雄割拠の様相を呈する。

 さて、春夏を通じて初出場は、一般選考枠では和歌山東、21世紀枠3校(大分舞鶴、丹生[福井]、只見[福島])はいずれもうれしい初陣。連続出場は大阪桐蔭と天理(奈良)が3年連続(2020年はコロナ禍で中止も出場回数にはカウント)で最長。最大ブランクは38年ぶりの日大三島(静岡)で、報徳学園(兵庫)で甲子園通算23勝を挙げ、今年4月で就任3年目の永田裕治監督が全国舞台へ導いた。20年以上では広島商、長崎日大が復活の春を刻むことになる。

 なお、敦賀気比(福井)、大阪桐蔭、天理、京都国際は昨春から3季連続出場。浦和学院(埼玉)、二松学舎大付(東京)は夏春連続出場と、世代が変わってもチーム力を維持した。

 九州2位校で名乗りを上げた大島(鹿児島)は、前回出場の2014年は21世紀枠での選出。今回は実力で甲子園切符を手にしている。

写真=BBM
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