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2022センバツ

【2022センバツ】「高校野球とは、何でしょうか?」開会式で球児に問いかけた寶馨日本高野連会長の言葉

 

初めての開会式で


3月19日、阪神甲子園球場でセンバツ高校野球大会が開幕。日本高野連・寶馨会長は開会式で「激励の言葉」を述べた[撮影は昨年12月3日]


 第94回選抜高校野球大会は3月19日、阪神甲子園球場で開幕した。前日は天候不良により順延(初日が中止となるのは30年ぶり)。開会式は第1日に試合が組まれる1回戦3試合の6校が参加した。

 昨年12月、第8代の日本高野連会長に就任した寶馨氏にとって、初の開会式である。

 5分18秒の「激励の言葉」では、先人へのリスペクトを込めた。

 寶会長は「高校野球とは、何でしょうか?」と6校の選手たちに問いかけた。

「無心の球を、無我の境地で追い続けることこそ、高校野球の生命である」

 日本高野連の第3代・佐伯達夫会長(1981年に野球殿堂入り)が残した言葉を紹介。寶会長は分かりやすく説明した。

「投手は打者を打ち取るために、工夫して投げ込んでまいります。打者はその球を何とか打ち返して、得点を挙げようと努める。そのとき、自分が良いところを見せようとか、良い格好をしようとか、そういう気持ちはないはずであります。チームの勝利のために、無心で投げ、打つ。投手の投げた無心の球を、打者が打った無心の球を、野手が無我の境地で追い、さばき、アウトを取ろうと努めます」

 寶会長は元高校球児。西宮北高、京大でプレーした。京大の部長、監督も歴任した元指導者だけに、説得力のあるメッセージだった。

「この言葉をいま一度、思い出しながら日々、練習に励んでください。試合に臨んでください」

 今大会に出場する選手・関係者だけでなく、全国の高校球児の心に響くスピーチであった。

写真=早浪章弘
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