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坂本勇人が故障離脱の巨人はいきなり正念場!? セ・リーグ6球団 シーズン「最大の不安」は?

 

いよいよ、開幕を迎えた2022年のプロ野球。各球団が優勝を目指して143試合を戦っていくが、果たしてすべてのチームが万全な状態といえるのか。セ・リーグ6球団のペナントレースを勝ち抜く上での「最大の不安」は……。

読売ジャイアンツ



 開幕直前になってチームに激震が走った。上半身のコンディション不良で3月21日の楽天とのオープン戦最終戦(東京ドーム)を欠場していたキャプテンの坂本勇人が、23日に左内腹斜筋筋損傷と診断されたのだ。現在は故障班に合流してリハビリを開始しているが、故障個所がやっかいなだけに1カ月以上の離脱も考えられる。「開幕の日にチームの和の中にいられないのは本当に残念。合流したときのために最善の準備をする」と坂本は前を向いているが、チームにとってはあまりに大きな痛手。キャプテン不在の序盤をどう切り抜けていくか、いきなり正念場を迎えたとも言える。

阪神タイガース



 キャンプイン前日のミーティングで、今季限りの退任を公表した矢野燿大監督。多くの選手たちが驚いたと同時に、マスコミも騒然となった。今季が始まる前に明らかにした理由に、選手たちの“成熟度”があったことを矢野監督は述べた。そのとおりに選手たちは自分たちの仕事を全うし、オープン戦では8勝4敗3分の好成績を残した。このままシーズンを迎えていくはずで、問題はない。ただ143試合の長丁場で、何が起こるか分からない。負けが込んだときなどに、チームが結束することができるか。「どうせ監督がやめるから……」と個人記録に走らないか。そういう危険もはらんでいるともいえる。最大の不安は、気持ちがバラバラになったときに踏ん張れるかどうかだろう。

東京ヤクルトスワローズ



 ヤクルトは正捕手不在で開幕を迎える。日本シリーズMVPを獲得するなど、昨季は攻守で輝きを放った中村悠平。3月6日、中日とのオープン戦(バンテリン)以降、下半身のコンディション不良で戦列を離れていたが、ついに開幕には間に合わなかった。開幕一軍に名を連ねた捕手は松本直樹、古賀優大、内山壮真の3人。昨季36試合でスタメンマスクをかぶった6年目の古賀を中心として戦うことになりそうだ。この緊急事態はチームにとっては大きな痛手ではあるが、選手にとってはレギュラーポジションをつかむチャンスでもある。背番号27の帰りを待ちながらも、次代の正捕手候補の躍動にも期待したい。

広島東洋カープ



 オープン戦チーム打率.236という数字以上に、要所でつながりを欠いた攻撃陣。やはり鈴木誠也の穴は、そう簡単に埋まらないということだろう。実戦当初から四番起用されてきたルーキーの末包昇大も、結果を残せないとあってその座を明け渡すほかなかった。代わって四番に入った松山竜平がオープン戦では好調。このまま開幕後も調子を落とさずにいてくれたらいいが、果たして。新助っ人・マクブルームの状態次第で流れが変わってきそうだが、現段階では不透明だ。また、オープン戦では投手陣にも不安が残った。チーム防御率4.70は12球団唯一の4点台。中崎翔太の復調により、ここ数年固定できなかった勝利の方程式に明るい兆しは見えたが、そもそも勝利の方程式の出番が……。何とか1点でも多く奪って、それをきっちり守り抜きたい。

中日ドラゴンズ


中日・高橋周平


 順調にオープン戦を戦ってきたが、最後の最後に落とし穴が待っていた。開幕一番が濃厚だった岡林勇希が3月20日、ロッテとのオープン戦(バンテリン)で走塁の際に右手薬指を痛めて翌日の同カードを欠場。岡林と一、二番を組むベテラン大島洋平も背中の張りを訴えて同カード欠場となった。さらに開幕を2日後に控え、高橋周平が左足首の捻挫で開幕直前に戦線離脱という緊急事態。ただでさえ得点力不足が課題のチームだけに、クリーンアップの一角を担う高橋周の離脱はあまりにも大きい。復帰が未定なのも心配だ。大島は何とか開幕スタメンに名を連ねそうだが、岡林は微妙なところ。高橋周の代役には阿部寿樹を起用して乗り切るものの、今季も打線に不安を抱えてのスタートとなりそうだ。

横浜DeNAベイスターズ



 攻撃力が自慢だった打線から大砲2門が抜け落ちた。オープン戦の終盤から出場を見送っていたソトとオースティンが開幕直前にリハビリ組に合流。それぞれ右手首の張り、右ヒジの張りのため、完治を優先するという球団の判断だった。開幕には間に合わず、復帰は4月以降となる見通しだ。昨季は新型コロナ禍の影響で2人の来日が遅れ、開幕は「国産打線」を組んだが、今季も日本人選手のみのラインアップとなり、打線の迫力不足は否めない。楠本泰史知野直人細川成也らがその穴を埋めてくれることに期待だ。

写真=BBM
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