週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

DeNAが開幕3連敗 オースティン、ソト、今永不在で「早くも正念場」の指摘が

 

故障者続出が想定外


開幕3連敗と今季も苦しいスタートとなった三浦監督率いるDeNA


 最下位からの巻き返しを狙うDeNAだが、本拠地・横浜スタジアムで広島に開幕3連敗と苦しいスタートを切った。

 オープン戦はチーム防御率2.57と投手陣が順調な仕上がりに見えたが、シーズンは別物だ。開幕3戦で計28失点。開幕から2試合連続2ケタ失点を喫し、3戦目も5対4と1点リードの9回に守護神・山崎康晃西川龍馬に満塁の走者一掃の適時三塁打を浴びて3失点と救援失敗。勝ち試合を落としただけにダメージが大きい。

「打線は強力だが、投手陣が踏ん張らないとなかなか白星を積み重ねられない。DeNAは三浦大輔監督が就任1年目した昨季も春先の3、4月の月間成績が6勝21敗4分と大きく負け越したのが最後まで響いた。スタートで出遅れると追いつくのがしんどくなる。ここでズルズル負けて大型連敗になることは避けたい。早くも正念場ですね」(スポーツ紙記者)

 故障者が続出したのも想定外だった。開幕投手の有力候補だった今永昇太が2月の春季キャンプ中に戦線離脱。リハビリ組に入り、実戦復帰までは時間がかかる見込みだ。開幕直前にはタイラー・オースティンが右ヒジの張り、ネフタリ・ソトが右手首の張りを訴え、一軍から離れた。自身初の開幕投手を務めた東克樹も6回途中に左手の指の皮がめくれるアクシデントで負傷降板。27日に登録抹消された。

固まっている打線の骨格


 投手陣が踏ん張れば、十分に戦える戦力は擁している。オープン戦では楠本泰史細川成也が好調な打力でアピール。日本ハムから新加入した大田泰示はまだ本調子と言えないが、実績がある選手だけにシーズンに入ればガラッと変わる可能性が十分にある。打線の骨格は固まっている。リードオフマンの桑原将志が打線を牽引し、四番に成長著しい2年目の牧秀悟が座る。脇を固めるのは2020年の首位打者・佐野恵太、17年の首位打者・宮崎敏郎。ヒットメーカーがそろう並びは相手バッテリーにとって厄介だ。

「オースティン、ソトが戻ってくれば、打線の破壊力はヤクルトをしのぐと思います。DeNAの懸念は故障に尽きますね。シーズン途中の故障で完走できない選手が多い。投手陣が稼働すれば、台風の目になると思います」(スポーツ紙記者)

「一発逆転はある」


 週刊ベースボールで行った野球解説者の順位予想でも、今年のセ・リーグは混戦を予測する声が多い。その中で里崎智也氏はDeNAの優勝を予想。「打線はいいので、先発ローテの復活組が1年間回ることができれば優勝の可能性は高まります。飛び抜けているチームはないだけに、一発逆転はあると見ます」と分析する。

 また、白井一幸氏は優勝が巨人、2位はDeNAと予想。「巨人はもともと戦力がありますから、今季は巻き返してくるだろうと。2位にはDeNAを入れました。昨季は合流が遅れた主力外国人選手も来日しており、何より打線が強力。今永昇太のケガはありますが、同じ左腕の東克樹も戻ってきています。注目しているのが牧秀悟です。2年目のジンクスは関係なさそうですし、今年は彼が首位打者になるんじゃないかなと思っています。投手陣の頑張り次第では、DeNAがセ・リーグを面白くしてくれそうです」と期待を込める。

 コーチ陣に石井琢朗野手総合コーチ、鈴木尚典打撃コーチ、斎藤隆チーフ投手コーチと日本一に輝いた1998年の現役選手たちが指導者として戻ってきた。前年度最下位から日本一に輝いた昨年のヤクルトのようなケースもある。まだシーズンは始まったばかりだ。DeNAがセ・リーグに旋風を巻き起こせるか。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング