週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

ポランコ、オグレディ、アルカンタラ…開幕から好調の新外国人に「日本向き」の声が

 

 プロ野球界では「外国人選手はシーズンが始まってみないと分からない」と言われてきた。バリバリのメジャー・リーガーがまったく活躍できないケースがあれば、メジャーで目立った実績がなくシーズン前は注目度が低かったにもかかわらず、球界を代表する強打者として大活躍するときも。オープン戦ではデータを取るため得意なゾーンに「餌巻き」をすることがあるため、打撃成績は鵜呑みにできない。シーズン本番でどのような結果を出すか。各球団の新外国人選手に期待がかかる中、「日本向き」と評価が高いのが、巨人グレゴリー・ポランコ西武ブライアン・オグレディ日本ハムアリスメンディ・アルカンタラだ。

打線の軸としての活躍に期待


3月30日のヤクルト戦で来日1号アーチを放ったポランコ


※グレゴリー・ポランコ(巨人)

 メジャーで通算96本塁打&98盗塁をマーク。パワーとスピードを兼ね備え、2017年のWBCではドミニカ共和国代表で出場し、大会最優秀外野手に選出された。確実性が課題と指摘されていたが、他球団の首脳陣は「予想以上に変化球の対応能力が高い」と警戒を強める。オープン戦は4試合で13打数1安打、打率.077と試行錯誤していたが、シーズンは別物だ。3月25日の開幕戦・中日戦(東京ドーム)で「三番・右翼」でスタメン出場すると、難敵・大野雄大から猛打賞の鮮烈デビュー。同点に追いついた5回に決勝打となる右前適時打を放ち、来日初のお立ち台で「アリガトウゴザイマス! サイコー!」と笑顔で叫んだ。同月30日のヤクルト戦(神宮)では石川雅規から弾丸ライナーで右翼席に突き刺す来日初アーチ。打線の軸として今後も活躍が期待される。

「山賊打線」復活へカギを握る存在


広角に打ち分けるバッティングで高打率を残しそうなオグレディ


※ブライアン・オグレディ(西武)

 メジャーでは3年間プレーし、打率.184、4本塁打、12打点と目立った実績を残していないが、「日本で最も活躍する外国人」の予感を漂わせるのがオグレディだ。左のシュアな打撃で体の軸がブレず、コンタクト率が高い。逆方向の左翼方向に打球が伸びるのが特徴で広角に安打を量産できる。3月25日の開幕戦・オリックス戦(ベルーナ)では6点をリードされた9回に右翼フェンス直撃の二塁打を放ちヘッドスライディングするなど気持ちも熱い選手だ。

 27日の同戦(ベルーナ)では8回に一塁走者で二塁にスライディングした際に、安達了一と交錯。安達が負傷交代し、オグレディは自身のツイッターで意図的に選手を傷つけることは絶対ないことを強調し、「アダチが無事で、試合の出場機会を失うことがならないように願っている」と気遣った。31日の日本ハム戦(札幌ドーム)でも5回に左翼線に2点適時二塁打を放つなどマルチ安打で打率.364と好調をキープ。「山賊打線」復活へ、カギを握る存在になりそうだ。

パンチ力があるスイッチヒッター


3月26日のソフトバンク戦では2打席連続弾とパワーを見せつけたアルカンタラ


※アリスメンディ・アルカンタラ(日本ハム)

 二塁、三塁、遊撃、外野を守るユーティリティプレーヤーで、スイッチヒッターと器用なイメージが強いがパンチ力も兼ね備えている。開幕戦はベンチスタートだったが、初スタメンとなった3月26日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で強烈な活躍を見せる。1点差を追う4回に東浜巨の直球を振り抜き、逆方向の左翼席ホームランテラスに同点弾となる来日初アーチ。6回も変化球に泳ぎながらもうまく拾って右翼席へ2打席連続弾を放った。

 アルカンタラの入団が決まった際、BIGBOSSは球団公式ホームページで、「第1印象は、スワローズにいたホージーかな。打ち方、ちょっと似てない? アメリカでは三振が多いけど、全然そんなふうに見えないんだよね。ホームランも打つけど、二塁打とかをちゃんと稼いでいくタイプかも。少し前までは盗塁も結構していたし、日本ではガンガン走ってほしいな。スイッチというのは面白い。左打席の方がしっくりきているのかな。何より大きいのは、ショートもセカンドも守れること。守りをおろそかにしないバッターは『今のファイターズに欲しい野手ランキング』の上位にいけるもんね!」と期待を込めていた。開幕から苦しむ日本ハムの起爆剤になれるか。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング