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RECORD TIPS

投げるたびに歴史を刻む鉄腕・宮西尚生。前人未到の記録を今季中にも達成?/RECORD TIPS

 

今季は岩瀬の記録に挑む


投げるたびに記録を更新していく宮西


 いまや誰もが知る記録だが、やはりご紹介しておこう。投げるたびに未開の荒野を切り開いていく日本ハムのリリーフ左腕・宮西尚生だ。

 まずは通算登板数。史上8人目の800試合登板まで残り16でスタートした今季も順調にリリーフ登板を続けている。だが「800」という数字も通過点に過ぎないだろう。コロナ禍で2020年は120試合制、21年は9回打ち切りとリリーフ投手が登板数を重ねるには酷な2年間だったが、いずれも50試合登板をジャストでクリア。デビューから14年連続50試合登板となり、今季は岩瀬仁紀(元中日)のNPB最長タイとなる15年連続に挑むことになる。


 ただ、それすらも通過点か。アンタッチャブルに思えた岩瀬の通算1002試合登板も視野に入るからだ。前回では昭和の時代より現代は三振数が増加していることをお伝えしたが、今後は登板数もそうなっていくかもしれない。規定投球回に到達する先発投手が少なくなっているように分業制はますます先鋭化しており、宮西のような力のあるリリーフ投手はさらに登板機会を得ることになっていくだろう。


 宮西といえばホールド数だ。18年にそれまで歴代最多だった山口鉄也(元巨人)の273を抜いて以降、自らの記録を更新し続け、昨季終了時点では山口にちょうど100の差をつけた。1996年にパ・リーグ、2005年からセ・リーグでも採用された新しい記録のため、歴代トップ10には8〜10位に現役選手が顔を出しているが、宮西までは200ホールド以上と大きく水をあけられている。

 日本ハム自体が苦戦を続けているためホールドシチュエーションが少ないのは気掛かりだが、昨季終盤の好調さを取り戻してBIGBOSSの信頼をつかみ、セットアッパーの座に返り咲くことができれば、前人未踏の400ホールドを今季中に達成することも可能だろう。

 投げるたびに新たな歴史を刻んでいく宮西の孤高の歩みを、これからも楽しみにしていきたい。

写真=BBM
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