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元中日監督を父に持つ星槎国際湘南・谷繁朗。3回戦敗退も抜群の読みでチーム初安打

 

2年秋から一塁レギュラー


星槎国際湘南高の一塁手・谷繁朗は谷繁元信氏[中日元監督]を父に持つ


 星槎国際湘南高は神奈川県大会3回戦(4月16日)で横浜隼人高に7回コールド敗退(0対7)を喫した。

 序盤から劣勢の展開の中で、チーム初安打を放ったのは六番・一塁で先発出場した谷繁朗(3年)だった。2回表二死走者なし。2ボール1ストライクからの4球目のストレートを、中前にはじき返している。一塁ベースに到達後はガッツポーズ、チームを鼓舞した。

「相手投手は真っすぐの多い傾向がある。力まず、素直にバットを出すことができました」

 抜群の読みは、球界屈指の名捕手だった父・谷繁元信氏(中日元監督)譲りと言える。

 かつて兄が桐蔭学園高で土屋恵三郎監督から指導を受けた縁で「自分も土屋監督の下で学びたいと思いました」と、星槎国際湘南高へ進学した経緯がある。

 二塁、三塁、一塁をこなす中で、2年秋から一塁手のレギュラーの座をつかんだ。

 この3回戦を突破すれば、夏のシード権を獲得できたが、無念の敗戦。抽選次第ではあるが、今夏は最大8試合を勝ち上がらなければ、甲子園出場を手にすることはできない。

「ノーシードでも一戦一戦を大切に戦えば、優勝できる。集中して練習していきたい」

 星槎国際湘南高は2020年夏の県独自大会でノーシードから、18年夏(南神奈川大会)に並ぶ過去最高の4強進出を遂げている。目標は言うまでもなく、悲願の初の甲子園出場だ。試合後、三塁ベンチ前で取材を受ける谷繁の悔しそうな表情が印象的だった。このままでは、終われない。夏までの高校野球生活を完全燃焼するつもりだ。

文=岡本朋祐 写真=松田杏子
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