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BIGBOSSの秘蔵っ子・松本剛が打率4割と絶好調 「打撃が和田一浩に似ている」の声が

 

広角に安打を量産


今季、打率.400と好調な打撃を見せている松本


 開幕ダッシュは叶わなかった日本ハムだが、孤軍奮闘している「BIGBOSSの秘蔵っ子」がいる。プロ11年目の松本剛だ。4月17日現在、今季15試合出場で、リーグトップの打率.400、0本塁打、5打点、7盗塁をマーク。新庄剛志監督ことBIGBOSSの初陣となった3月25日の開幕戦・ソフトバンク戦(PayPayドーム)で、四番に抜擢されてマルチ安打を放ち、その後も広角に安打を量産している。

「故障や伸び悩んでいた時期が続いていましたが、打つ、走ることに関しての能力は非常に高い。打撃は力強いスイングで柔らかさも兼ね備えているので、変化球にも対応能力が高い。右方向にも長打を打てますし、(元西武中日の)和田一浩さんを彷彿とさせますね」(スポーツ紙デスク)

 2017年に自己最多の115試合出場で打率.274、5本塁打、33打点をマーク。交流戦では打率.396のハイアベレージを残した。主に二番で起用され、週刊ベースボールのインタビューで、「一番に西川(西川遥輝)さんがいて、後ろにはファイターズの得点源である(大谷)翔平や中田(翔)さんがいるわけですから。とにかく僕の役割は相手に神経を使わせ、ストレスを与えることかな、と思っています。例えばトップバッターの西川さんが塁に出たらどんな形でも進塁させること。僕が先頭バッターだったら仮にヒットは打てなくても簡単にアウトになるんじゃなくて、僕で少しでもストレスを感じてもらえるように。やっぱり僕が初球を簡単に打ち上げてしまったら、次に控える翔平はなかなか初球からは打ちにいけないので。そういう部分で僕に神経を使わせることも自分のスイングをすることと同じぐらい大切にしてプレーしています」と語っていた。

 レギュラー定着が見えたが、その後は苦しい時期が続いた。翌18年は巨人からトレード移籍してきた大田泰示(現DeNA)に右翼の定位置を奪われる形となり、54試合出場と激減。19年は右変形性肘関節症と診断されて手術に踏み切った影響もあり4試合出場に終わった。20年は84試合出場、21年も47試合出場と一、二軍を往復するシーズンが続き、なかなか殻を破り切れない。同期入団の近藤健介上沢直之がチームの中心選手として活躍する中で、当然悔しい思いがあっただろう。

今年は自身にとって特別なシーズン


 BIGBOSSが就任した今年は、自身の野球人生にとっても特別なシーズンだった。昨年10月に長女が誕生して責任感もより一層増した。球団リリースに記されたコメントには「まずは元気な赤ちゃんを産んでくれた妻に一番感謝したいです。そして、赤ちゃんが元気に生まれてきてくれたことに感動しました。ほっとした気持ちが強いですし、より一層頑張ろうという気持ちになりました。今季は思うような成績を残せませんでしたが、来季こそ子どものためにも必ず活躍したいと思います」と決意を綴っていた。

 最高のスタートを切った松本だが、レギュラーをつかんだ感覚はまだないだろう。BIGBOSSの方針で毎日のように打線の顔ぶれが変わる中、少しでも状態が悪くなればスタメンから外される。打ち続けて、グラウンドを疾走してチームに貢献することで信頼感を積み重ねられる。17日から新型コロナウイルスの接触リスクを鑑みて、自主待機していることを球団が発表した。大ブレークの可能性は十分に秘めているだけに、復帰後の活躍が楽しみだ。

写真=BBM
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