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日本ハムは開幕投手の北山亘基が守護神に! パ・リーグ6球団 「クローザー事情」は?

 

チームに勝利を呼ぶ存在であるクローザー。言うまでもなく、非常に重要なポジションではあるが各球団、開幕前の構想どおりとなっているのか。パ・リーグ6球団の「クローザー事情」を見ていく。
※記録は4月18日現在

北海道日本ハムファイターズ



 開幕投手にも抜てきされ、クローザーを務めるドラフト8位・北川亘基が、18試合終了時点で3勝1S1H、防御率0.00と安定感を見せている。リリーフ登板6試合のうち、4点リード、3点リードで1度ずつ、同点の場面で4度登板。セーブがついたのは4月12日の西武戦(ベルーナ)のみだが、同点で9回のマウンドに上がった3試合では、いずれもチームがサヨナラ、勝ち越し勝利を収め、リーグトップタイの3勝をマークしている。17日のロッテ戦(ZOZOマリン)では9回、死球、ボークなどで二死満塁のピンチを招くも踏ん張ってチームに勝利を呼び込んだ。オープン戦から無失点継続中のルーキー右腕が、守護神としてフル回転する。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・益田直也


 早くも1点差試合は5試合。延長も4試合を数えるなど、僅差の展開が続く中、益田直也の働きはやはり欠かせない。昨季、38セーブで自身2度目のタイトルを獲得した右腕にとって、9回のマウンドは「映画の結末でありエンドロール」と言う。勝利というハッピーエンドで締めくくるため、腕を振り続け、今季も3セーブを挙げつつ同点の9回にも登板して3ホールド。選手会長も務めるクローザーが、悲願の優勝へ向けて“守護神”に君臨し続ける。

福岡ソフトバンクホークス



 不安は残りつつも、藤本博史監督の中で守護神は決まっていた。今春の右前腕部の張りから何とか開幕に間に合わせた森唯斗は、周囲の期待に応えようと開幕戦から力投。開幕戦から3点差以内の勝負が続き、3連投は回避されてはいたものの、開幕8戦目までに6登板し6セーブ。ランナーを背負いながら踏ん張る姿が頼もしかった。ただ、諸刃の剣というのか、状態の悪さは徐々に試合にも影響を与える。4月12日のロッテ戦(長崎)で0対0の9回に登板し3失点。敗戦投手となると、16日の楽天戦(北九州市民)でも1点リードを守り切れず、再び敗戦投手に。苦しむ守護神に、指揮官が命じたのは、出場選手登録を抹消しての“無期限調整”だった。配置転換などではなく降格を選択したのは、やはり9回が森の居場所だから。「3年くらい前に戻ってもらいたい」(藤本監督)。右腕はあのころを取り戻せるか。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・松井裕樹


 手痛い黒星を喫したのは4月10日の日本ハム戦(札幌ドーム)だった。同点の延長10回一死二塁のピンチで、近藤健介に中越え二塁打を打たれ、今季初失点でサヨナラ負けを喫した。それでも、ここまでパ・リーグ3位の4セーブとまずまずの滑り出しを見せている。昨季は8月末に右太ももを痛めて登録抹消に。勝負どころでのクローザー不在は痛かった。「ケガだったり病気だったりをしないで、一軍にまず居続けること」を今季の目標に掲げている。チームは序盤戦で好調をキープしており、順調にセーブ数を重ねていけば3年ぶり2度目のタイトルも見えてくる。

オリックス・バファローズ



 クローザーの世代交代も進めたいが、ベテラン右腕はやはり頼りになる。今季も平野佳寿が9回のマウンドに君臨。1敗を喫しているとはいえ、メジャーも経験している38歳が早くも5セーブをマーク。富山凌雅漆原大晟ら次代の抑え候補たちの調整遅れもあって、背番号16の奮闘は欠かせない。昨季も、故障復帰した交流戦からチームは上昇気流に乗って一気に頂点へ。先発投手陣がしっかりゲームメークしているだけに、平野佳が果たす役割は大きい。4月9日には通算600試合登板に到達したベテラン右腕が、今季も勝ち試合を締める。

埼玉西武ライオンズ


西武・増田達至


 一昨年は“無敗のセーブ王”に輝いた増田達至。だが、昨年はコンディション、球の質とも開幕から決して万全とは言えず、クローザーの座を守り通すことができなかった。代わりにクローザーを務めたのが平良海馬。抜群のピッチングを見せ20セーブを挙げたが、「もう1度信頼を取り戻せるように」とベテラン右腕の闘志は衰えなかった。平良はオフに右足首を手術。今季の開幕に間に合わない状況となり、増田が再び9回のマウンドを託されることに。開幕直後に平良は一軍復帰したが、今も増田がクローザーとして投げ続ける。ここまで増田は6試合に投げ、3セーブ。昨年はストレートの被打率が.241、スライダーが.323だったが、今年はそれぞれ.071、.000とボールのキレは改善。防御率は0.00とパーフェクトリリーフを続けている。

写真=BBM
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