週刊ベースボールONLINE

首都大学リポート

躍進を遂げている武蔵大の右腕・松崎公亮。目標の「春秋連覇」へ今季2度目の完封勝利/首都大学リポート

 

ストレートには定評


武蔵大・松崎は桜美林大2回戦で今季2度目の完封勝利。無傷の3勝目を挙げた


【4月24日】2回戦(1勝1敗)
武蔵大5−0桜美林大

 武蔵大の右腕・松崎公亮(2年・聖徳学園高)が今春、躍進を遂げている。

 今季初登板となった筑波大2回戦で完封勝利。翌週の帝京大3回戦では2安打1失点完投と、素晴らしいピッチングを続けている。

 もともと明治神宮大会出場をかけた昨秋の関東選手権で149キロを計測したストレートには定評があった。今春の好調の要因について武蔵大・山口亮監督は「変化球の精度が上がり、スライダー、チェンジアップ、スプリット、カーブとすべての球種でストライクが取れるようになった」と評価している。松崎は言う。

「今季はオープン戦から使ってもらっていたのですが、あえてストレートではなくスライダー中心の配球を試したりして、試合をこなしていくなかで感覚をつかんでいきました」

 フォームが安定したことで、制球力も向上。「投げるときはタイミングを重視していて、二段モーション気味に投げるフォームがはまってくれました。あとは、しっかりと片足で立ってから体重移動し、キャッチャーへ向かって真っすぐに前へ踏み出して投げることを意識しています。それから、昨年までは良いときのフォームが思い出せなくなってしまうこともあったのですが、今は『ヒジが下がってしまったな』というところも分かるようになってきました」

 下半身強化もフォームの安定につながっているという。

「昨秋までは120キロで練習していたスクワットが、このオフシーズンは140キロの重量でトレーニングできるようになりました」

無傷の3勝目をマーク


 第4週は桜美林大2回戦(4月24日)で今季3試合目の先発マウンドに上がった。ストレートの球速は140キロ台の中盤も、普段より変化球を多く使い、ピッチングを組み立てた。4回一死一、二塁の場面ではスプリットで空振り三振。また、チェンジアップも「まだ遅いだけで、それほど落ちていないのですが緩急がつけられた」と効果的だった。

 その後も快調なピッチングは続き、9回表はこの試合初めての連打を浴びたもの、「低めを意識して打たせて取る投球ができた」と後続を危なげなく抑えて今季2度目の完封勝利。

 この試合は9時プレーボールの第1試合で「昨晩はよく眠れなかったので、後半は疲れました」と振り返るも、1四球と付け入るスキを与えない内容で、無傷の3勝目を挙げた。

 首都大学リーグ戦において一部優勝の経験がない武蔵大は今年「春秋連覇」を目標に掲げているが、松崎も「全国で武蔵大の名前をアピールしたい。個人的にも全国大会で投げたことはないので、その緊張感を味わってみたいです」と大舞台へ思いを馳せている。

取材・文=大平明 写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング