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プロ野球はみだし録

宣銅烈、ペドラザ、ギャラード、クルーン、林昌勇、サファテ。“助っ投”通算セーブ王は?【プロ野球はみだし録】

 

“助っ投”に有利なジャンル?


「キング・オブ・クローザー」と称されたソフトバンクサファテ


 どうしても日本人の選手より在籍が短くなりがちな外国人の選手にとって、通算成績は不利なものが多く、中でも通算勝利は全体的に勝ち星が減っている近年の選手には不利といえるが、数少ない例外のひとつがセーブだろう。クローザー候補として獲得される“助っ投”が少なくないこともあるが、なにせセーブが導入されたのは1974年だ。それ以前、特に“装具が粗悪で打低投高”だった戦前、戦中に勝ち星を稼いだレジェンドたちは無条件に除外されてしまう。もちろん彼らの成績からセーブを算出することは可能だろうが、それは決して公式な数字ではない。

 全体でも21世紀の“助っ投”クローザー2人が十傑に入ってくる。去る2021年いっぱいでソフトバンクを退団するまで11年間、計3チームでプレーしたデニス・サファテが通算234セーブで5位だ。17年のシーズン54セーブでもプロ野球の頂点に立つサファテは翌18年から故障に苦しめられ、その翌19年からは登板なく終わったから、実働8年で234セーブを稼いだことになる。全体の10位には2000年代に横浜(現在のDeNA)と巨人で6年間、177セーブを残したマーク・クルーンがつける。もちろん“助っ投”だけのランキングではサファテが1位、クルーンが2位だ。

 3位は08年から12年まで5年間プレーしたヤクルト林昌勇で128セーブ。在籍したのが1チームだけの“助っ投”では1位だ。120セーブで4位につけたのは中日と横浜で5年間のエディ・ギャラードで、20世紀を知る“助っ投”ではトップ。同じくダイエー(現在のソフトバンク)と巨人で5年間のロドニー・ペドラザが117セーブで5位と続く。中日の郭源治は116セーブで僅差の6位。同じく中日から、林昌勇と同じく韓国から来た宣銅烈が7位で、4年で98セーブの荒稼ぎ。20世紀だけの“助っ投”としては1位だ。

 ここからは僅差で、8位がヤクルト6年のトニー・バーネットで97セーブ、9位は阪神4年のラファエル・ドリスで96セーブ。10位に入った阪神の呉昇桓は、わずか2年で80セーブと、1シーズンあたりのセーブ数では十傑のうちトップだ。

【外国人選手 通算セーブトップ10】
1位 234 デニス・サファテ(ソフトバンクほか)
2位 177 マーク・クルーン(横浜ほか)
3位 128 林昌勇(ヤクルト)
4位 120 エディ・ギャラード(中日ほか)
5位 117 ロドニー・ペドラザ(ダイエーほか)
6位 116 郭源治(中日)
7位 98 宣銅烈(中日)
8位 97 トニー・バーネット(ヤクルト)
9位 96 ラファエル・ドリス(阪神)
10位 80 呉昇桓(阪神)

文=犬企画マンホール 写真=BBM
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