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今季初勝利を完封で飾ったヤクルト・小川泰弘。節目の10年目に目指す数字とは?

 

今季から選手会長に就任


キレのあるストレートにスライダー、チェンジアップがさえた投球だった


「すごく長いトンネルだった」と実感を込めて語った。5月3日の阪神戦(甲子園)。ヤクルト先発の小川泰弘は9回6安打無失点で今季初勝利を完封で飾った。今季は開幕投手を務めたが3回11安打4失点で勝利を飾れず。その後も投球が安定せずに4月10日には登録抹消されて、二軍で調整を重ねていた。20日に一軍再昇格。同日の中日戦(バンテリン)は4回7安打3失点で2敗目を喫したが、登板間隔を空けて上がったマウンドで最高の結果を出した。

 今季から新たに選手会長に就任。10年目のシーズンを迎えているが、プロとして歳月を重ねてきたことで体や心境に変化はある。キャンプ時に行った週刊ベースボールのインタビューで次のように答えている。

「ルーキーや、最初のころは、若さもあって、がむしゃらに目いっぱいやっていましたが、今はポイントをつかんでという感じです。トレーニングの仕方もどんどん変わっています。心境の変化は……。アドバイスを送ったりですとか、少しずつ変わってきているところはあります。まだまだ若手に負けずにチームを引っ張っていかないといけないですが、僕も若手から学ぶことはたくさんあります。年下の選手が多くなってきている中で、話しやすくフラットに、気軽に声を掛けたり、どんどん積極的にしていきたいです」

 一方で、先輩から学ぶこともたくさんある。

「今年で32歳になりますが、あらためて42歳の石川(石川雅規)さんの取り組みや向上心であったり、学ぶところはすごく多いです。技術的なところも本当に深いので。石川さんを含め、先輩の姿を見て少しでも学んで糧にしていきたいなと思っています」

下半身の張りから復帰したばかりの捕手の中村[右]とバッテリーを組んで好投を見せた


 チームは日本シリーズ連覇に向けて戦っているが、個人的な目標も心に秘める。

「簡単ではないですが、目指すのはキャリアハイの16勝です。16勝すれば100勝に到達します。100勝に向けてのモチベーションとして16勝を目指して頑張りたいですし、そのためにはまずは2ケタ勝利。そこから一つずつ積み重ねいきたいです」

 節目の数字の到達へ――。小川がその一歩を踏み出した。

写真=松村真行
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