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【外国人採点】巨人80点、広島75点、阪神50点…セ・リーグ6球団「助っ人の評価」は?

 

チームが頂点に立つために外国人選手の活躍が必要不可欠なのは言うまでもない。海を渡ってやってきた男たちは、ここまで機能しているのか。セ・リーグ6球団の外国人選手の働きぶりを100点満点で採点する。
記録は5月16日現在

読売ジャイアンツ



巨人 80点

 ここまでは新外国人がよく機能している。グレゴリー・ポランコは開幕からクリーンアップに座り、アダム・ウォーカーゼラス・ウィーラーとの左翼争いを制してスタメンに名を連ねている。ポランコは「当たれば飛ぶ」ことに加え、5月14日の中日戦(東京ドーム)にかけて11打席連続出塁&9打数連続安打と状態を上げてきた。投手陣もマット・シューメーカーが先発ローテーションの一角を占めるなど、昨季は散々だった新助っ人の働きが着実に戦力の上積みになっている。既存戦力ではC.C.メルセデスが変わらぬ安定感で先発の役割を果たしている一方、抑えを任せるはずだったチアゴ・ビエイラの不調は誤算で、ポランコ&ウォーカーの両翼の守備にも不安が残るが、まずは上々の滑り出しと言っていいだろう。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト 65点

 投手と野手で明暗が分かれている。野手ではともに2年目のドミンゴ・サンタナホセ・オスナが開幕からスタメンに名を連ねるも、オスナは打率.217と不振が続き、サンタナは右半月板のクリーニング手術により長期離脱を余儀なくされた。4月29日には、マイナー通算158本塁打を誇る新助っ人のパトリック・キブレハンの獲得を発表。内外野を守れる右の長距離砲が低迷する打線を救えるか。一方で投手陣は好調を維持。スコット・マクガフは開幕から15試合連続無失点を継続中で、リーグ2位の11セーブ。2年目サイスニードも先発ローテーションの一角を担い、新外国人のA.J.コールは中継ぎとして火消し、回またぎの好救援を連発している。二軍で調整中のアンドリュー・スアレスが機能すれば投手陣に関しては文句なしだ。

広島東洋カープ



広島 75点

 ヘロニモ・フランスアロベルト・コルニエルといった既存助っ人が出遅れる中、新助っ人3人がそれぞれ存在感を見せている。5月に一軍合流した投手2人では、まず先発のドリュー・アンダーソンが来日初登板初先発となった5日の巨人戦(マツダ広島)で7回82球、1安打無失点の好投で初勝利。ひと足先に3日にデビューしていたリリーフのニック・ターリーも、11日の阪神戦(甲子園)で7回二死満塁から見事な火消しを見せた。登板を重ねていけばさらなる成長が見込めそうな、伸びしろを感じさせる。現時点で一番“大当たり”なのは打線のキーマンとの言えるライアン・マクブルーム。鈴木誠也のあとの四番を担い、5月は45打数16安打、3本塁打、打率.365をマーク。つなぎの打線だけに、時折見せる助っ人の大きな一発が今後もいいアクセントになっていきそうだ。

中日ドラゴンズ



中日 80点

 今季の中日は支配下登録では新外国人選手を獲得していない。これは12球団で唯一だが、それもこの4人が活躍してくれるという確信があったからだろう。誤算は四番のダヤン・ビシエドで開幕から打撃の調子が一向に上がらず、ついに5月10日のヤクルト戦(神宮)で四番を剥奪された。四番の代役を務めたのはアリエル・マルティネスで、いきなりの決勝弾。翌日の試合でも貴重な一発を放った。不慣れな左翼を守るが、得点力不足のチームにとって今や欠かせない存在となっている。先発から中継ぎに転向したジャリエル・ロドリゲスから不動の守護神となったライデル・マルティネスへの“キューバ継投”は安定感抜群。助っ人3人の活躍は100点満点をつけてもいいが、ビシエドの不振を差し引いて80点が妥当だろう。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA 60点

 借金7で5位。DeNAが下位に沈んでいる要因の一つに、外国人の動向も少なからず影響している。野手ではネフタリ・ソト、タイラー・オースティンと攻撃の中核を担う2人がケガのため開幕に間に合わず、国産打線では迫力不足は否めなかった。ソトは4月に一軍合流し、打率.301とまずまずの数字を残しているが、オースティンは右ヒジを手術。現在、実戦復帰に向けリハビリを重ねる。投手では万全とは言いがたいが、先発のフェルナンド・ロメロ、リリーフではエドウィン・エスコバーがチームに貢献。一方で先発のマイケル・ピープルズは昨年に引き続いて腰を負傷。抑えとして期待されていたブルックス・クリスキーもファームで調整中。交流戦からシーズン中盤へ、DeNA浮上には助っ人の活躍が不可欠だ。

阪神タイガース



阪神 50点

 ここまで打率.143と.175という状況が外国人打者の現状だ。前がジェフリー・マルテ、後ろがメル・ロハス・ジュニア。開幕直後の4月1日の巨人戦(東京ドーム)でマルテは右足を痛め、翌日に登録抹消に。一軍ではロハス・ジュニアが奮闘したが打撃の調子が上がらず打率は1割台のまま、5月に入りマルテの復活とともに二軍へ。ただ、マルテもまだ本調子ではない。投手陣ではチェン・ウェインが二軍調整中で、クローザー候補だったカイル・ケラーは開幕戦に逆転を許すなどして登録抹消され、いまだ一軍に上がっていない。その中で、新助っ人のアーロン・ウィルカーソンが先発ローテーションに入り込み、ジョー・ガンケルも復調気味。リリーフのラウル・アルカンタラもそこそこの投球を続けていることもあり、採点は50点とした。

写真=BBM
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