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「100勝はサラッと通過したい」と語っていた楽天・則本昂大。1カ月離脱も「15勝」の目標は変えない

 

巨人相手にちょっと感動


6月12日の巨人戦で通算100勝を達成した則本


 楽天則本昂大が史上141人目、球団では田中将大に次ぐ2人目の通算100勝を達成した。6月12日の巨人戦(楽天生命パーク)、先発した則本は150キロを超える直球を軸に力投を見せる。2回に一挙9得点の大量援護もあり、7回6安打2失点で今季4勝目。7回には史上182人目で、これも田中将に次ぐ球団史上2人目の1500投球回にも到達するなど、記録ずくめのマウンドとなった。

「本当はゼロでいきたかったんですけど、そう簡単にはいかなかったので、なんとかそれなりにいいピッチングができたかなと思います。小さいころからジャイアンツ戦はいつもテレビでやっていたので。その相手で(100勝を)達成できたのはすごくうれしいですし、ちょっと感動しています、自分に。1500投球回もそうですけど、100勝も含めて、ずっとこうして先発で投げさせてもらっているからできたと思うので、本当にたくさんの方々に感謝したいと思います。交流戦はなんとか、最低限5割で終わることができたので、少し休みを取って、またエンジン全開でやっていきたいと思います」とお立ち台で則本は実感を込めて語った。

 則本は99勝時点で行った週刊ベースボールのインタビューでも周囲への感謝を言葉にしていた。

「ここまで99勝を積み重ねてきましたが、たくさんの人に助けられて99個の白星をもらっているなというのはあらためて感じますね。初勝利のキャッチャー・嶋さん(基宏、現ヤクルト)からはじまり、多くのキャッチャーの方と組みましたし、裏方さんを含めいろいろな人の手助けもあっての99勝なので、たくさんの人に感謝して、100勝はサラッと通過したいなと思っています(笑)」

 さらに、自分の持ち味に関してはあらためて次のように語っている。

「気迫あふれるピッチングが僕の良さかなとあらためて感じる部分です。近年はすごい武器を持った投手がたくさんいて、その中で僕は特に背が高いわけでもないし、すごく強い球があるわけでも、ものすごい変化球があるわけでもない。その中で武器は何かと考えたときに、やはり気持ちとかその1試合、勝ちに対するこだわりというのは人よりも強いのかなと。そこが自分の良さだと思いますし、今年はそこをしっかり出していきたい」

 シーズン前に考えていたのは「最低15勝」。3月末の検査で新型コロナの陽性判定を受け、1カ月以上、一軍登板から離れてしまったが、15勝の目標設定は変えていない。

「ここ数年、優勝のチャンスを目の前にしながら逃すシーズンが続いているので僕自身もすごく悔しいですし、日本シリーズを見ていても、そこに行きたいなという思いはすごくあるので、もうそういう思いはしたくない」

 背番号14は優勝を目指して懸命に腕を振っていく。

写真=井沢雄一郎
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