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元慶大助監督・竹内大助さん、上田まりえさんの「夫婦バッテリー」がJDリーグでファーストピッチセレモニー

 

JDリーグの盛り上げ役に


タレントの上田まりえさん[中央]と、竹内大助さん[右、トヨタ自動車株式会社スポーツ強化・地域貢献部]の夫婦バッテリーが6月13日、ソフトボール女子JDリーグの試合前にファーストピッチセレモニーを行った


「投手一筋」だったサウスポーが「捕手デビュー」を果たした。

 昨年まで3年間、慶大の助監督を務めた竹内大助さんが6月13日、ソフトボール女子JDリーグのトヨタ対日立(豊田市運動公園野球場)で、ファーストピッチセレモニーに参加。投手としてマウンドに上がり、妻であるタレント・上田まりえさんのボールを受けた。

 愛知県豊田市の魅力を世界、全国へと発信する「WE LOVE とよた」のスペシャルサポーターを務める上田さん。2022年に新たに発足したJDリーグでは、ファン拡大施策として「マンデーソフトボール」と銘打ったナイトゲームを開催している。プロ野球の日程が組まれないケースが多い月曜日に、女子ソフトボールに目を向けてほしいとの趣旨がある。初めてコンビを組んだ「夫婦バッテリー」が、同リーグの盛り上げに一役を買ったのだった。

 竹内さんは「初めて、キャッチャーのポジションを守らせてもらう。全力で受け止めたい。熱い応援に火をつけられるようなファーストピッチセレモニーにしたい」と意気込んだ。

 竹内さんは中京大中京高で3年春のセンバツ甲子園に出場し、慶大では1年秋から東京六大学リーグ戦に登板。2年春の東大1回戦で史上22度目のノーヒットノーランを達成。東京六大学通算56試合で22勝(16敗)を挙げた。卒業後は社会人野球・トヨタ自動車で6年プレーし、都市対抗1度、社会人日本選手権2度の優勝を経験。18年限りで現役を引退し、19年2月1日付で慶大助監督に就任した。

 大久保秀昭前監督(現ENEOS監督)の下で19年秋、20年春から指揮する堀井哲也監督の下では21年に30年ぶりの春秋連覇、全日本大学選手権では34年ぶりの日本一に貢献した。昨年12月限りで助監督を退任し、現在はトヨタ自動車株式会社スポーツ強化・地域貢献部に勤務している。

 竹内さんは左腕投手であり、セレモニーでは右手に左用のミットをはめた。上田さんの注目の1球は、右打者の外角に大きく逸れた。ホームベースの手前で2度バウンドしたが、竹内さんが拾い上げてストライクゾーンに戻している。夫による見事なフォローだった。

「豊田市でいつか投げたい」


 上田さんは根っからの野球好き。体を動かすことも好み、この日のために竹内さんと練習を重ねてきたが、多くの視線を浴びる観衆の前では勝手が違ったという。上田さんは言う。

「本当に悔しいです。投球練習の最後は毎回、集中して投げて、完璧だったんです。直前まで自分の動画を見て、良いときのイメージで投じたんですが、あれっ? と(苦笑)。リリースの瞬間に欲が出ました。生放送でも、日ごろの積み重ねが本番に出る。たった何十球の練習ではきれいなボールはいかないですね」

 竹内さんは「選手の皆さんがいかにすごいことをやっているか、それがよく分かったと思います」と、元トップアスリートとしての視点で語った。上田さんは「本当に悔しいので、豊田市でいつか投げたいです」とリベンジの機会を熱望すると、竹内さんは言った。

「夫婦で定期的にマンデーソフトボールを観戦しに来て、まずは、見て盗むことから始める。週末にはたくさんのスポーツが開催されていますが、月曜日に女子ソフトボールが入ってきて、1週間、楽しめる環境が整いつつあります。いろいろな競技から刺激を受けて、自らも練習して、次に向かってくれればいいかな、と思います」

 元野球選手、そして現在は会社員の立場から、JDリーグの魅力を語った竹内さん。真剣勝負を前にした「夫婦初共演」は、試合会場のムードを一気に高め、女子ソフトボールの素晴らしさを発信する場となった。

写真=横井恭大
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