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【開幕3カ月採点】ソフトバンク40点、楽天65点、西武75点…パ・リーグ6球団の評価は?

 

開幕してから3カ月が経過したパ・リーグ。最下位の日本ハムは蚊帳の外に置かれているが、首位・ソフトバンクから5位・オリックスまでは5.5ゲーム差と、まだまだ一波乱ありそうな様相だ。果たして各球団は順調に戦うことができているのか。パ・リーグ6球団の現状を100点満点で採点した。
※記録は6月27日現在

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンクは主砲・柳田の状態もなかなか上向かない


1位・ソフトバンク 40点

 もう過去の栄光なのか!? 昨季ほどではなかったものの、5月24日から始まった交流戦でかつてのように勝ち星を積み上げることができず。特に最終カードのヤクルト戦に3連敗を喫して、最終成績を9勝9敗の勝率5割で終えた。リーグ戦再開後は、楽天との首位攻防戦に3連勝したかと思えば、敵地・京セラドームのオリックス戦に2連敗。その後に日本ハム戦は2勝1敗と勝ち越したものの、まだまだ独走態勢に入るのは難しそうだ。というのも、ここへ来ての不振からなかなか抜け出すことのできない主砲・柳田悠岐や、エース・千賀滉大も右ヒジの張りで出場選手登録を抹消。頼れる男たちがこぞって力を発揮できない状況に加え、ついには新型コロナ感染も猛威がチームを襲い、一軍選手では和田毅、Y.グラシアル野村勇藤井皓哉嘉弥真新也が陽性判定に。二重苦、三重苦のチームは、このまま首位を守れるのだろうか……。

東北楽天ゴールデンイーグルス


5月、6月と打撃成績が急降下した西川


2位・楽天 65点

 開幕からチームは絶好調で、ゴールデンウイークは負けなし。球団新記録となる11連勝をマークした。しかしその後は4連敗を2度喫するなどして失速。交流戦に入っても苦戦は続いたが何とか9勝9敗の五分で乗り切った。最大18あった貯金は7まで減らしたものの、現在はソフトバンクと首位争いを続けている。助っ人不在の打線は好不調の波があり、ここまでは投手の好投を見殺しにする場面も見られる。斬り込み役・西川遥輝の不振により上位打線は流動的となっているが、何とか得点力を上げるオーダーを模索していくしかない。

埼玉西武ライオンズ


西武は好調な四番・山川の前後を打つ打者がカギを握る


3位・西武 75点

 6月24日からの楽天戦(楽天生命パーク)で西武は今季初の同一カード3連勝を果たし、貯金を2とした。初戦から4対3、2対0、2対0。僅差の勝負をモノにした形だが、今年は12球団No.1のチーム防御率2.38を誇る投手陣がチームを牽引している。2戦目は先発の平井克典が6回無失点に抑え、7回からは水上由伸平良海馬増田達至の勝利の方程式がゼロでつなぎ完封リレー。3戦目は先発の與座海人が7回無失点と好投し、その後は8回本田圭佑、9回森脇亮介が相手に得点を許さず。勝利の方程式を使うことなく完封勝利を飾った。また、この3連戦、四番の山川穂高が放った3安打はすべてソロアーチ。リーグ断トツ1位の24本塁打を放つ山川以外の打者がもっと奮起すれば、さらに順位は上昇していくだろう。

千葉ロッテマリーンズ


完全試合を達成した佐々木朗らロッテの投手陣は好調だ


4位・ロッテ 50点

 完全試合を達成し、リーグ2位タイの6勝をマークしている佐々木朗希の快投が大きな注目を集めるなど、投手陣の踏ん張りが大きい。ただ、5勝を挙げていた開幕投手の石川歩が腰痛で6月15日に抹消。小島和哉も好投、粘投しながらわずか1勝と苦しんでいるだけに、打線の奮起が順位に直結している。レオネス・マーテイン、ブランドン・レアードのバットが湿り、荻野貴司角中勝也が出遅れて得点力が低下。高部瑛斗がリーグ2位の77安打、同トップの25盗塁で奮闘しているものの、決定打が出ずに苦しい展開を余儀なくされた。救援投手も粘投を見せて僅差の展開に持ち込んでいるだけに、打線の復調が不可欠。後半戦は投手陣を援護したいところだ。

オリックス・バファローズ


エース・山本を筆頭に投手陣は踏ん張っているオリックス


5位・オリックス 65点

 貯金1のカベを越えられず、勢いに乗り切れない。11年ぶりに開幕勝利も翌日から連敗で借金生活。4月29日に完済して翌日には貯金1も、そこから今季ワーストの7連敗。交流戦中には6連勝で3度目の貯金1も、またも6連敗で逆戻り。とはいえ、シーズン半分を消化して負け越しを2でとどめているのは、投手陣の踏ん張りだ。エース・山本由伸を筆頭に、防御率1点台の山岡泰輔、6勝を挙げている宮城大弥、2年ぶり完封勝利を挙げた田嶋大樹と先発陣が奮闘。攻撃面では不振に故障、さらに新型コロナ感染による離脱もあって、ようやくメンバーがそろいはじめただけに、借金2からの巻き返しへ反攻態勢を整えるには打線次第だ。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハムは四番・野村ら台頭している若手はいるが……


6位・日本ハム 25点

 交流戦では劇的な試合を繰り広げたが、リーグ戦再開後は7連敗。6月26日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で3対2と延長10回の接戦を制して、ようやく連敗地獄を脱出した。71試合終了時点で借金17、5位・ロッテにも7.5ゲーム差の断トツ最下位に沈んでいる。課題であった長打力はリーグ1位の56本塁打と改善された一方で、チーム防御率はリーグ唯一の3点台の3.61で最下位。とりわけ防御率3.87のリリーフ陣の低迷は深刻だ。BIGBOSSの多様な選手起用で新戦力が台頭し、四番・野村佑希ら若手の成長も見られるが、勝利という結果には表れてこない。選手は常識度外視の新庄野球にも適応の最中だ。さまざまなトライアウトが実を結ぶのは、果たして今季中か、もっと先になるのか――。

写真=BBM
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