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広島に電撃加入の秋山翔吾 「最も能力を引き出せる」打順は?

 

「歓声、拍手をもらいたい」


6月30日、広島入団会見を行った秋山


 広島に入団が決まった秋山翔吾が6月30日、マツダスタジアムで入団会見を行った。背番号は「9」に決まった。

 秋山の電撃加入に広島では特に注目度が高く、街全体が熱気に包まれている。広島ホームテレビのYouTube公式チャンネル『勝ちグセ。Carpチャンネル』で入団会見の様子が緊急生配信された。

 グレーのスーツ姿で現れた秋山は広島の印象を聞かれ、「街を挙げて、選手もそうですしファンの方々も含めてタフなイメージがあります。(マツダスタジアムは)敵チームからすると(スタンドで)これだけ赤いチームカラーがそろうと圧力を感じましたし、ビジターのチームで見るのとホームチームの人間として(グラウンドに)入るのでは景色が変わるかなと思います」とコメント。そして、「これから秋山翔吾という選手がどういうことができるのかをしっかり見てもらいですし、獲ってもらった以上はしっかりとしたプレーを見せて歓声、拍手をもらいたいという気持ちがある。まずは早く、そして長くやれるように頑張っていきます」と誓った。

 メジャーでの2年半は思い描いた活躍ができなかったかもしれないが、まだ34歳。攻守でこれほどプラスアルファを望める選手はなかなかいない。西武時代は2015年に216安打でNPB歴代最多記録を樹立し、17年に首位打者に。シーズン最多安打のタイトルも4度獲得している。プロ12年目で初となるセ・リーグ、土地勘のない広島で順応するために少し時間を要するかもしれないが、秋山なら心配はないだろう。残り524本の日米通算2000安打達成も野球人生の大きなモチベーションだ。

6月は三番に6選手を起用


 好不調の波が激しい広島のチーム状況で、秋山の経験値も心強い。今季は開幕から好調で一時は貯金を最大7まで伸ばしたが、交流戦で12位の5勝13敗と大きく失速。一時は借金が5までふくらんだ。その後に借金を完済したが、首位・ヤクルトに本拠地・マツダ広島で同一カード3連敗を喫した。

 主軸の西川龍馬が6月5日に左足首を痛めて戦線離脱していることも打線の編成に影響を及ぼしている。特に三番は西川を含めて6月だけで6選手を起用。17日のヤクルト戦(神宮)から三番で菊池涼介が12試合連続スタメン出場している。チーム事情でやむを得ないが、本来は小技に長けた菊池を二番に据えた布陣がベストだろう。

ポイントゲッターの役割も


 秋山は西武時代に不動の一番を務めていたが、広島では塁に出るだけでなくポイントゲッターの役割も期待される。三番での起用も十分に考えられるだろう。

 入団会見で、「自分の仕事は出塁。カープの選手の数字を見ても安定して打っている選手が多い。もう一回しっかりレギュラーを取るということ。その中でどの打順でも前後の選手とコミュニケーションを取ってやっていきたい」と語っている。6月に新型コロナウイルスに感染し、そのあとに日本に帰国して実戦から遠ざかっているため、当面はファームで調整するが、一軍に合流すれば上位打線を担う可能性が高い。

 背番号「9」は緒方孝市丸佳浩(現巨人)が着け、広島の外野手として特別な意味を持つ。この番号を授けたことが、球団の期待の高さを表している。真っ赤に染まったマツダスタジアムの応援を背に受け、秋山が躍動する姿が楽しみだ。

写真=BBM
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