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RECORD TIPS

松井秀喜以来の日本人50本塁打への期待 驚異の本塁打率を誇る山川穂高/RECORD TIPS

 

14試合に欠場しながらトップ独走


今季の山川の本塁打率は驚異的だ


 西武山川穂高が6月26日の楽天戦(楽天生命パーク)で通算200号本塁打を放った。697試合での200号到達は田淵幸一(元阪神ほか)と秋山幸二(元西武ほか)の714試合を上回る日本人最速の記録だった。山川は次の打席でも24号ソロをたたき込んでいる。今季は特にパ・リーグで投高打低が顕著だが、山川はどこ吹く風でホームランを量産。セ・リーグでもヤクルト村上宗隆が猛威を振るっており、2002年の松井秀喜(元巨人ほか)以来となる日本人選手による50発が現実味を帯びてきた。

 2000年以降で50本塁打以上を記録した日本人選手は松井だけだが、02年限りでMLBヤンキースへと移籍。以降は09年と11年に西武の中村剛也がマークした48本塁打が最多となっている。ちなみに11年は以前もお伝えしたとおり統一球の導入によって極端な投高打低となったシーズン。その中で中村はリーグ2位だったソフトバンク松田宣浩の25本の倍近くを量産し、1人でロッテのチーム本塁打46本を上回った。

 そこであらためて今季の山川と村上だ。西武が78試合、ヤクルトが80試合を消化した7月7日時点で、山川は25本、村上は29本でいずれも50本塁打が視野に入るが、全試合出場の村上に対して山川は故障の影響で14試合に欠場している。


 ここで「本塁打率」を見てみよう。打数を本塁打数で割ったシンプルな指標で、本塁打1本あたりに要した打数を示す。今季の山川はここまで8.76で、02年の松井の10.00、村上の9.66を上回っている。さらに言うと、歴代シーズン最多の60本塁打を放った13年ヤクルト時代のバレンティンが記録した7.32には及ばないが、55本塁打を放った1964年王貞治(元巨人)の8.58と僅差だ。村上はすごいが、山川もすごいのだ。

 山川も村上も状況次第ではまともに勝負をしてもらえなくなっているが、少ないチャンスをものにしながら本塁打を積み上げている。シーズン50本塁打は現実目標だが、その先の55本、60本に迫っていくことができるのか。この先も期待しながら見ていきたい。

写真=BBM
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