週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

山口俊、藤浪晋太郎、高橋周平…巻き返し期待される選手たち【セ・リーグ編】

 

 セ・リーグはヤクルトが首位を快走。2位の巨人以下は混戦となっており、どの球団がヤクルトの対抗馬になるか注目される。勝負の夏場に向け、選手たちの真価が問われるのはここからだ。高橋周平山口俊藤浪晋太郎……。彼らが復活すればチームも浮上のチャンスが広がる。巻き返しを期待したい。

読売ジャイアンツ


巨人・山口俊


山口俊(巨人)
※今季成績 1試合登板、0勝0敗、防御率0.00

 今年はチーム事情で先発から救援に配置転換。DeNAでは守護神を務めて通算112セーブをマークするなど実績は十分だけにセットアッパーとして期待されたが、1試合登板のみでファーム暮らしが続いている。5月26日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)では8回から救援登板した際に1球目を投げ込んだ際に左ヒザを痛めて負傷交代。患部の状態が心配されたが、6月下旬に実戦復帰を果たした。一軍の救援事情は余裕があるとは言えない。ロングリリーフができる山口が加われば大きなプラスアルファになるだけに、万全のコンディションで一軍に早期復帰したい。

広島東洋カープ



長野久義(広島)
※今季成績 31試合出場、打率.167、0本塁打、7打点

 今季のスタメン出場は8試合のみ。広角にはじき返す巧みなバットコントロールは健在だが、外野の層が厚い。上本崇司がキャリアハイの活躍で奮闘しているのに加え、同じ右打者でドラフト3位の中村健人、ドラフト6位の末包昇大の台頭で長野は出場機会に恵まれず、6月28日に登録抹消された。さらに、秋山翔吾が電撃加入したことで競争が一層激化。長野は例年夏場に調子を上げる傾向があるだけに、このままでは終われない。ファームで本来の打撃を取り戻し、もう一度はい上がる。

阪神タイガース


阪神・藤浪晋太郎


藤浪晋太郎(阪神)
※今季成績 8試合登板、0勝1敗、防御率4.29

 2年連続開幕投手を務めた3月25日のヤクルト戦(京セラドーム)は7回3失点と合格点がつけられる内容だったが、その後の登板で試合をつくれず4月中旬にファーム降格。救援に配置転換されて5月31日に一軍昇格すると、5試合連続無失点の好投を見せた。その後、先発調整のため6月13日に再び登録抹消。今月6日の広島戦(甲子園)で先発予定だったが5日の同戦が雨天中止に。西勇輝が6日にスライド登板することになり、一軍昇格は見送られた。少ないチャンスを生かさなければ、一軍に生き残れない立場になっている。9日のウエスタン・ソフトバンク戦(タマスタ筑後)では直球が最速158キロを計測し、7回途中8奪三振2失点の快投を見せた。剛腕復活なるか。

横浜DeNAベイスターズ



タイラー・オースティン(DeNA)
※今季成績 一軍出場なし

 この強打者のネックは故障だけだろう。来日初年度の2020年に65試合出場で打率.286、20本塁打、昨年も107試合出場で打率.303、28本塁打の好成績を残しているが、故障で2シーズン共に完走できなかった。今年もオープン戦終盤から右ヒジの張りを訴え、開幕に一軍合流できず。4月13日に米国で右ヒジのクリーニング手術を受けた。生真面目な助っ人はその6日後の19日に再来日。リハビリに励み、6月下旬にファームで実戦復帰。快音を連発して一軍に復帰間近となっている。打線の起爆剤になることは間違いない。

中日ドラゴンズ


中日・高橋周平


高橋周平(中日)
※今季成績 57試合出場、打率.246、2本塁打、15打点

 貧打が深刻な中日打線で、主軸として活躍してもらわなければ困る選手だ。今季は三塁から二塁にコンバートされ、5月下旬には8年ぶりに遊撃で起用された。そのあとに石川昂弥が「左ヒザ前十字靱帯不全損傷」で戦線離脱したため、三塁に戻った。2018年から主力としてプレーしているが、昨年は打率.259、5本塁打と不本意な成績に終わり、今年もなかなか状態が上がってこない。レギュラーが保証されている立場ではないので、本人も危機感を覚えているだろう。最下位からの巻き返しに向け、結果を出したい。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・金久保優斗


金久保優斗(ヤクルト)
※今季成績 2試合登板、1勝1敗、防御率8.64

 奥川恭伸高橋奎二と共に将来のエースと嘱望される右腕は昨年4勝1敗、防御率2.74をマーク。2ケタ勝利を狙った今季は4月15日のDeNA戦(横浜)で6回2失点と好投して白星スタートを切ったが、次回登板となった同月24日の阪神戦(神宮)で3回持たず6失点KOでファーム降格に。一軍のマウンドから3カ月以上遠ざかっている。高津臣吾監督はファームで結果を出してコンディションの良い投手を起用する方針を明確に示しているため、今後は先発でチャンスが巡ってくる可能性は十分にある。同期入団で同学年の村上宗隆が球界を代表する四番として活躍しているのも良い刺激になるだろう。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング