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村上宗隆は絶対的四番 注目高かった中村奨成は…セ・リーグ6球団 「2018年ドライチ入団」の現在地は?

 

今年で5年目を迎えている2018年入団の選手たち。その中でもドラフト1位でプロのユニフォームを着て注目された男たちは現在、どのような活躍を見せているのだろうか。セ・リーグ6球団の「2018年ドライチ入団」選手の現在地を見ていこう。
※記録は7月15日現在

東京ヤクルトスワローズ



 昨年、セ・リーグMVPを受賞した村上宗隆は、今季も絶対的四番としてチームをけん引。本塁打、打点の2部門でトップを独走中で、チームの快進撃に大きく貢献している。3年目の開幕戦から続く連続の先発四番出場も6月24日の巨人戦(神宮)で332試合に達し、球団新記録を達成してさらに更新中だ。現在、チームは新型コロナウイルスの感染拡大でおよそ30人が離脱しているが「この順位、チーム状況のまま粘ることを約束する。中心に僕がいることは自覚している」と言うから心強い。5日ぶりの試合となった7月13日の中日戦(バンテリン)では両リーグ最速の30号本塁打を記録。22歳の主砲を中心に緊急事態を乗り越えてみせる。

読売ジャイアンツ


巨人・鍬原拓也


 1年目からプロ初勝利をマークした鍬原拓也だが、なかなか一軍に定着することができないまま2020年8月に右ヒジの肘頭骨折を負い、手術。育成契約を結び直し、リハビリを乗り越え、昨年8月に支配下復帰したものの、一軍登板がないままオフに2度目の育成落ちとなった。それでも再びはい上がった。今季の開幕直前に支配下復帰を果たして初の開幕一軍を勝ち取り、開幕から9試合連続無失点と序盤戦のブルペンを支えた。その後は打ち込まれる場面も増えてしまったが、苦しい台所事情を強いられているリリーフ陣に欠かせない存在であることは間違いない。

広島東洋カープ



 中日との競合の末、当時広陵高の中村奨成は地元球団に導かれた。パンチ力ある打撃は高校時代から注目を集めていたが、中村奨の名を全国に轟かせたのが3年夏の甲子園。1大会個人最多6本塁打、同最多17打点をはじめとする数々の記録を打ち立てた。そんなスター高校生が地元・広島でプロ野球人生をスタートさせるとなれば、期待が高まるのは無理もない。しかし、プロ入り後は度重なる故障もあって、なかなか一軍に定着できず。捕手王国ゆえに、先輩の壁にも阻まれた。ただ、このまま終わるわけにはいかない。今季に向けては本格的に外野に挑戦。ここまで一軍出場の内訳は捕手で7試合、外野で10試合となっている。ただ、どこを守るにしても重要なのは、やはり打撃だ。存在感を発揮すべく、ファームで鍛錬を重ねている。

阪神タイガース



 2017年ドラフトの目玉であった清宮幸太郎(早実→日本ハム)、安田尚憲(履正社高→ロッテ)を重複指名で外し、3度目のクジで引き当てたのは仙台大の馬場皐輔だった。即戦力の先発として期待されたが、1年目は2試合に登板したのみ。2020年に中継ぎとして起用されると32試合に登板し、9ホールド、防御率2.08と結果を残す。昨季も44試合に登板した。今季は4月に一軍昇格したが21日のDeNA戦(横浜)で5対3の4回からマウンドに上がったが1回2/3を1本塁打を含む4失点で負け投手となり、二軍降格となった。リリーフ陣も調子がいいだけに、しっかり調整を行い、一軍でのリベンジを誓っている。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・東克樹


 ルーキーイヤーに11勝をマークするなど新人王に輝いたが、その後はケガに泣かされ、2020年にはトミー・ジョン手術を経験。そんな紆余曲折の末、今季は自身初の開幕投手に抜てきされた。しかし、手術の影響が残るのか、なかなか調子が上がらずに開幕5連敗。5月に登録抹消され、ファームでの再調整を命じられた。再昇格は6月。球威、制球力ともに本来の姿を取り戻し、6月23日の巨人戦(東京ドーム)で、6回途中3失点で今季初勝利。7月14日には新型コロナウイルス陽性判定でチームを離れたが、チームの先発ローテーションを支える左腕であり、回復が待たれる。

中日ドラゴンズ


中日・鈴木博志


 社会人野球のヤマハから剛速球右腕として入団した鈴木博志。ルーキーイヤーは中継ぎとしてチームトップの53試合に登板すると、2年目は新しく指揮を執ることになった与田剛監督から抑えに抜てきされた。開幕から14セーブを挙げたものの、やがて制球難から崩れることが多くなり、以後は試行錯誤が続いた。一時はサイドスローに転向したものの、思い切り腕を振りたいと本来のオーバースローに戻した。5年目の今季は心機一転、先発に転向して背水の陣で臨んでいる。5月28日のオリックス戦(京セラドーム)では103試合目にして初先発。5回無失点と好投も勝利はつかめず。続く6月8日のロッテ戦(ZOZOマリン)は4回途中6失点KOで二軍降格となった。好不調の波が激しく、もう少し安定感が欲しい。

写真=BBM
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