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長岡秀樹、湯浅京己、平内龍太…後半戦の活躍期待される「若手成長株」たち【セ・リーグ編】

 

 後半戦がスタートし、ペナントレースは佳境に入る。開幕から奮闘してきた若手たちは当然疲れもあるだろう。だが、この夏場を乗り越えることで選手としての価値も高まる。長岡秀樹湯浅京己平内龍太……彼らの活躍がチームの命運を大きく握っている。
※記録は7月30日現在

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・長岡秀樹


・長岡秀樹(ヤクルト)
今季成績 89試合出場、打率.258、7本塁打、38打点、2盗塁

 ヤクルトの若手の中で最も伸びた選手だろう。昨年まで一軍で11試合出場にとどまっていたが、高卒3年目の今年は開幕から遊撃のスタメンをつかみ出場している。本塁打を打った試合は7戦無敗と「不敗神話」も。好不調の波が激しいのが課題だが、下位打線の核になっている。自身初の球宴出場も果たし、「八番・遊撃」で出場した2戦目には右越え二塁打を放った。スタメン発表の際に、高津臣吾監督に「おかちゃん」と呼ばれたことも話題に。甘いマスクで女性人気も高い。山田哲人村上宗隆塩見泰隆に続くスターになれるか。

阪神タイガース


阪神・湯浅京己


・湯浅京己(阪神)
今季成績 38試合登板、1勝3敗27H、防御率1.75

 この右腕がいなければ、阪神の救援陣は回らなかっただろう。岩崎優をセットアッパーから守護神に配置転換できたのも、セットアッパーとして抜群の安定感を誇る湯浅の存在が大きい。プロ入り後は度重なる故障に泣かされてきたが、身長183センチの長身から最速156キロの直球、落差の大きいフォークで相手をねじ伏せる。シーズン前に目標に掲げていた30ホールドも通過点だ。チームも最大借金16を前半戦に完済。貯金を積み重ねていくためにも、湯浅がマウンドに立ち続ける。

広島東洋カープ



・小園海斗(広島)
今季成績 93試合出場、打率.258、5本塁打、31打点、1盗塁

 昨年は113試合出場で打率.298、5本塁打、35打点とブレークして遊撃の定位置を確保。今季はさらなる飛躍が期待されたが、開幕から打撃不振に苦しんだ。三番だった打順は七、八番に。5月は月間打率.360と復調したかに思われたが、6月は月間打率.231と快音が再び聞かれなくなり、スタメン落ちを味わった。相手バッテリーのマークは当然厳しくなるが、小園の持ち味は思い切りの良さだ。7月に入って再び調子が上がっているだけに、後半戦は挽回したい。

横浜DeNAベイスターズ



・伊勢大夢(DeNA)
今季成績 45試合登板、2勝2敗1S23H、防御率1.03

 懸案事項だったDeNAの救援陣で「チーム内のMVP」と誰もが認める活躍を前半戦に見せたのが伊勢だ。開幕から21試合連続無失点を記録するなど、「勝利の方程式」に不可欠な存在に。プロ3年目で球宴にも初選出された。サイドスロー気味のスリークォーターから150キロを超える直球が最大の武器で、打者は球速表示以上の体感速度を感じる。左打者も苦にせず、三振奪取能力が高い。九州学院高で2学年下のヤクルト・村上宗隆との通算成績は8打数4安打、打率.500、1本塁打。手強い強打者だが、先輩の意地を見せたい。

読売ジャイアンツ


巨人・平内龍太


・平内龍太(巨人)
今季成績 36試合登板、4勝3敗8H、防御率3.71

 プロ1年目の昨季は即戦力と期待されたが3試合登板にとどまり、0勝1敗、防御率14.40。「新人の豊作年」と呼ばれ、同じ大卒ルーキーの阪神・佐藤輝明、DeNA・牧秀悟日本ハム伊藤大海楽天早川隆久らが活躍する姿を見て悔しい思いは当然あっただろう。今季は開幕一軍入りを逃したが、4月21日の広島戦(東京ドーム)で2回を無失点に抑えてプロ初勝利をマーク。その後はセットアッパーとして奮闘している。平内が「8回の男」で定着できれば救援陣の安定感がグッと増す。チームの立て直しへ、キーマンの1人だ。

中日ドラゴンズ



・岡林勇希(中日)
今季成績 90試合出場、打率.282、0本塁打、17打点、10盗塁

 最下位に低迷する中日で、明るい材料は岡林が台頭だ。非凡な野球センスに加え、対応能力も高い。3年目の今年は開幕前に右手薬指を負傷。医者からは手術を勧められたが、前半戦絶望になるために回避。万全な状態ではなかったが、開幕戦、3戦目と猛打賞の大活躍を見せる。その後は打率が2割2分台まで落ち込みスタメン落ちも味わったが、再びはい上がる。広角に安打を積み重ねて打率も一気に上昇。十分に合格点をつけられるだろう。同じ左打者で外野手の大島洋平という良きお手本と共に、後半戦もチャンスメークに徹する。

写真=BBM
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