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坂本勇人、マートン、川端慎吾、鈴木誠也…セ・リーグ6球団 「最後の首位打者」は誰?

 

セ・リーグは現在、DeNA佐野恵太ヤクルト村上宗隆らが首位打者争いを繰り広げている。誰がリーディングヒッターに輝くか注目されるが、佐野がタイトルを奪取すればチームでは自身が獲得した2020年以来の戴冠だ。果たして、その他の球団でも最後の首位打者は誰だったのだろうか。

読売ジャイアンツ



※2016年 坂本勇人 打率.344

 坂本勇人が選手としてさらに一段レベルを上げたのが2016年だ。開幕から打撃好調を維持して4年ぶりの打率3割超、キャリアハイとなる.344をマーク。81四球もあって出塁率も.433で、自身初の首位打者と最高出塁率のタイトルを手にした。遊撃として首位打者になるのはセ・リーグ初の快挙だった上に、念願のゴールデン・グラブも獲得。長打力もアップして6年ぶりの20本塁打超えとなる23本塁打を放つなど、球界屈指の遊撃の称号を確固たるものにした。だが、チームとしては広島に独走を許し、大差をつけられての2位に終わっている。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・佐野恵太


※2020年 佐野恵太 打率.328

 2020年は佐野恵太にとって、大躍進の年となった。16年のドラフトでセ・リーグ最後の指名となった選手が、打率.328で首位打者に登りつめるまさにマンガのようなサクセスストーリーを展開したのだ。1年目から一軍で試合に出場し、年々出場機会を増やしていたが、当時のアレックス・ラミレス監督から主将に抜擢されすべての面でキャリアハイを記録。8月には月間打率.343、6本塁打、22打点で月間MVPも受賞した。首位打者争いは最終戦まで同僚の梶谷隆幸(現巨人)にも可能性があったが、最終的には5厘差で初のタイトルを手にした。その後も、チームの主軸として出場を続け今年も首位打者争いの中心に加わっている。

阪神タイガース



※2014年 マートン 打率.338

 2010年に阪神で来日して、いきなりセ・リーグ新記録の214安打をマークしたマット・マートン。打率も.349と首位打者になってもおかしくない数字を残したが、ヤクルトの青木宣親に届かなかった。翌年も180安打で最多安打を獲得するも首位打者には届かず。しかし安打製造機として阪神を支えた。そして2014年、打率.338で首位打者に輝く。この年、打点王はマウロ・ゴメス。最多勝はランディ・メッセンジャー、セーブ王は呉昇桓と阪神助っ人がタイトルを獲得。チームは2位ながらクライマックスシリーズで巨人を下し、日本シリーズへコマを進めた。その原動力となったのがマートンを筆頭とした助っ人たちの力だった。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・川端慎吾


※2015年 川端慎吾 打率.336

 強力打線が機能し、2001年以来のリーグ優勝を果たした15年。そのシーズンに全試合出場を果たし、首位打者、最多安打のタイトルを獲得したのが川端慎吾だった。前年に初めて打率3割を記録し、迎えた15年は二番として開幕スタメンをつかむと、三番の山田哲人とともにチームをけん引。巧みなバットコントロールを駆使した攻撃的二番として、確実に安打を積み重ねていった。終わって見れば195安打、打率.336。ともにトリプルスリーを果たした山田の成績を上回り、初のタイトルを手にした。17年に椎間板ヘルニアを発症して以降はスタメン出場の機会は減少したが、21年にはシーズン代打30安打(歴代2位)を放つ活躍でリーグ優勝に貢献。そして同年の日本シリーズでは第6戦で優勝を決める代打決勝打を放つなど、その打撃技術はさらなる進化を遂げている。

広島東洋カープ


広島・鈴木誠也


※2021年 鈴木誠也 打率.317

 今はMLB・カブスでプレーする鈴木誠也が、自身2度目となる首位打者のタイトルを置き土産に海を渡った。2021年の鈴木は、前半戦に新型コロナ感染、ワクチンの副反応で2度の離脱を経験。リーグ戦中断期間には東京五輪の日本代表として金メダルに貢献するなど休む暇もなかったが、後半戦に入って打撃力をさらに爆発させる。7・8月度に月間MVPを獲得する活躍を見せると、9月も勢いはとどまらず、球団記録に並ぶ6試合連続本塁打を含む月間13本塁打で2カ月連続の月間MVP。最後はチームメートである坂倉将吾と首位打者のタイトルを争うも、わずか2厘差で逃げ切った(鈴木が打率.317、坂倉が同.315)。今季は坂倉にリベンジで自身初となる栄冠を勝ち取ってほしかったが、8月19日時点で打率.286はリーグ7位。せめて3割は超えてほしいところだ。

中日ドラゴンズ



※2018年 ビシエド 打率.348

 来日3年目とあって日本野球にも慣れ、打率.348で首位打者に輝いたのがダヤン・ビシエドだ。2位の坂本勇人(巨人)は.345で3厘差のタイトル奪取だった。前年は8月に右腕に死球を受けてシーズン絶望、早々に帰国。その悔しさもあり、3年契約の3年目、2018年も不動の四番として安定感抜群だった。圧巻だったのは8月。月間47安打のセ・リーグ新記録を樹立した。24併殺はリーグワーストではあったが、178安打で首位打者とともに最多安打のタイトルも獲得。しかし森繁和監督2年目のチームはなかなか勝利をつかめず、ビシエドの活躍があっても5位どまり。最下位を1ゲーム差で免れるのがやっとだった。

写真=BBM
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