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快進撃のDeNAがついに首位ヤクルトに4ゲーム差。原動力はたくましさを増した“勝ち継投”

 

最大17.5差から急接近


山崎[左]につなぐ勝利の方程式の確立が大きい


 DeNAの歴史的な快進撃が続いている。首位・ヤクルトとの最大17.5差をぐいぐい詰め、8月21日にはついに4ゲーム差だ。すさまじかったのが本拠地・横浜スタジアムでの連勝。6月28日からなんと17連勝となった。本拠地の17連勝は1965年の南海(大阪球場)、80年の広島(広島市民球場)の19連勝に次ぐ3球団目の快挙である。

 8月21日、横浜スタジアム17連勝の立役者は24歳の京山将弥だった。今季は先発からスタートし、7月半ばには中継ぎに回ってチームを支えたあと、先発復帰第1戦でもあった。淡々とした表情ながら強打の広島打線相手に、150キロの真っすぐを軸にカットボールなどを内角へ投げ込む攻めのピッチングを見せ、7回途中まで無失点で今季2勝目。サプライズは1対0で迎えた2回の打席だった。思い切りバットを振り抜いた打球がレフトスタンド最前列に飛び込む自身プロ1号。三浦大輔監督も「大きかった」と振り返る一発に、ベンチでは牧秀悟が驚きのポーズを取るなど、大盛り上がり。お祭り騒ぎで京山を迎えた。

 同学年の京山の一打に「なんとかしないとまずいな」と思ったという四番の牧も3回二死に3試合連続となる20号ソロ。本人も「すごく良い感触でとらえることができました」と語った一打は、新人から2年連続20本塁打以上の史上9人目となる快挙でもあった(1年目は22本)。DeNAは初回の楠本泰史のソロを合わせ、3本のソロで3対0と快勝した。

 牧、佐野恵太宮崎敏郎らを擁す打線はチーム打率.252と好調だが、まだリーグ3位の85本塁打と得点力に関しては、完全覚醒したわけではない。連勝の原動力はむしろ投手陣、それも頼もしさを増した勝ち継投と言えるだろう。

 この日も前日ベンチを外れリフレッシュした伊勢大夢エドウィン・エスコバーから山崎康晃で無失点リレー。この3人はいずれも防御率1点台の安定感を誇り、伊勢、エスコバーが30ホールド、山崎が29セーブを挙げている。ラッキーボーイ的存在になっているのが、入江大生だ。7、8月に14試合に投げ、失点はわずか1。ピンチでこそキレを増す強心臓右腕がチームを何度も救ってきた。

 かつて横浜、いや日本中を熱狂に巻き込んだ1998年の優勝、日本一の記憶は今も熱い。当時もまた、リリーフ陣の充実が先発陣と相乗効果を起こしていた。果たして24年ぶりの歓喜は訪れるのか。

写真=BBM
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